「優待株投資は農業みたいなもん」“カリスマおじさん”桐谷さんに聞く、素晴らしき株主優待生活の世界
#インタビュー
――(笑)。棋士時代は“コンピューター桐谷”と呼ばれていたそうですが、棋士としての経験は投資に生かされていますか?
桐谷 はい、やはり記憶力は大事ですね。私は毎日、克明に帳面をつけていましてね。株というのは、原則として儲けてから売らなくちゃいけない。ところが買値を忘れちゃうと、損したところで売っちゃったりするわけですよね。原則的に売った値段より高かったら、買い戻さない。買った値段より安かったら、売らない。ある程度、記憶力がよければ失敗しないんです。ただ記憶力が悪くても、会社とか株の資料をペラペラめくって調べればいんです。私も何度も大損しましたけど、その都度生き残っているのは、普段から質素な生活をして、儲かっても豪遊しない。ちゃんとためているので、やられたときでもなんとかカバーできるんです。
――優待株、優待生活の魅力とはどんなところですか?
桐谷 そうですねぇ、優待で金券とか映画券をもらうと、今まで行ったことのないお店や場所に行って、おいしいものを食べたり、遊んだりできますし、自分の生活の幅が広がりますね、えぇ。毎日、楽しいですよ。
――今回の本は、これまで株に興味のなかった比較的若い層に向けて作られたそうですが、ごくごく平凡なサラリーマンでも、桐谷さんのように優待生活を楽しめますか?
桐谷 3~4万円くらいで買える優待株で、配当やQUOカード、図書券といった優待と合わせて利回り5~10%になる銘柄は、実はけっこうあるんですよ。口座はネットで無料で開けますし、10万円以下なら手数料もほとんどかからない。買った株が値上がりすれば儲けだし、値上がりしなくても、いろいろ優待が来るんでね。面白かったら増やしていけばいいし、優待をやっている人のブログや、経済誌を参考にするといいんじゃないでしょうか。たまに潰れる株もありますが、それは交通事故みたいなもの。いくつか株を持っていれば、そちらでカバーできます。人生はやっぱり、いろいろありますからね。私なんて日本航空が潰れて、1000万円ほどが紙切れになったこともありましたから。それと比べたら、3~4万円なんてたいしたことないですよ!
(取材・文=編集部)
●きりたに・ひろと
1949年生まれ、広島県出身。七段元プロ棋士、(故)升田幸三実力制第四代名人門下。現役時代より、財テク棋士として有名に。一時は株式600銘柄、時価3億円分を保有。サブプライム危機やリーマン・ショックで大損害を被るが、株を売買し続けることで復活。07年に引退後は、保有する400もの優待銘柄をやりくりし、現金をほとんど使わない株主優待生活を送っている。
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