「優待株投資は農業みたいなもん」“カリスマおじさん”桐谷さんに聞く、素晴らしき株主優待生活の世界
#インタビュー
関ジャニ∞の村上信五とマツコ・デラックスがMCを務める『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)で紹介された、現金をほとんど使わない株主優待生活という異色のライフスタイルが人気を集める、“株主優待のカリスマ”桐谷広人さん。25歳よりプロ棋士(七段)として活躍し、現役時代は“財テク棋士”としても知られていた人物で、現在は大量に保有している株主優待を使い切るため、自転車で日々奔走している。そんな桐谷さんが、このたび『桐谷さんの株主優待生活』(角川書店)なる単行本を上梓。株主優待生活とは一体どんなものなのか、本人を訪ねた。
――今日も颯爽と自転車で登場ですね。テレビでは株主優待を使い切るため、毎日分刻みのスケジュールをこなしていると紹介されていましたが、本当にそんなに慌ただしい毎日を送っているんですか?
桐谷広人さん(以下、桐谷) 普段は8時に起きて9~15時まで株の取引をやって、終わったらもうグッタリ。そこから30分ほど仮眠を取って、16時からスポーツジムへ向かいます。平日の18時までしか利用できない会員なので(ジムの優待券を換金して、そのお金で近所の別のジムの会員になっている)、急がないと間に合わないんですよ、えぇ。雑誌などの取材もよく受けるんですが、その時間によっては10分くらい入浴だけして出ることもあります。でも、毎日行かないと、もったいないからね。
――桐谷さんが急いでいる理由には、優待券を使って見られる映画のスケジュールによるところも大きいそうですが。
桐谷 多いときには1日3本、年間160本ほど見ます。ただ、そんな生活しているので、映画館に行って映画を見てると、ついつい寝ちゃうんですよね……。
――本末転倒じゃないですか(笑)。さて、本題に入りますが、現在の保有銘柄数はどれくらいですか?
桐谷 だいたい600銘柄ですね。そのうち優待株(株主優待制度を実施している企業の株)は400銘柄くらいです。こんなに持っている人はあんまりいませんね、えぇ。株の投資というのは、銘柄が多くなると注意力が散漫になるということで、あまりよくないといわれているんですが、優待株は一単位持っていても数単位持っていても、同じ優待が来る場合が多いんです。だから優待株投資家は、“広く浅く持つ”というのがパターンなんですね、えぇ。
――その優待株を持っていると、どんなサービスが受けられるんですか?
桐谷 配当のほか、優待券や優待品(現物)ですね。いろいろなジャンルがあって、商品券や飲食券、QUOカード、おこめ券、映画のチケット。また、冠婚葬祭のカタログギフトのように、カタログから好きなものを選ぶタイプもあります。日用品や食品、家電から衣服まで、なんでもあります。最近もらって気に入っているのは、リクライニング座椅子かなぁ。
――本当にいろいろあるんですね。これだけあれば、お金を使わずに余裕で生活できそうですが、1カ月の生活費って、どれくらいなんですか?
桐谷 家賃が13万円、電気・ガス・水道・インターネット・新聞代などでだいたい2万ちょっと。それと交通費ですね。毎月、実家がある広島まで帰っているんで。それが夜行バスで1万5000円くらい。食費はまったくかからないです。というのは、お米もソーセージも缶詰も梅干しなんかも優待で送られてきますし、飲食店の優待券もありますから。まぁ、現金で払っている分も、配当金で賄えてしまいますね、えぇ。
――株で生計を立てていると聞くと、すごくギャンブラーな感じがしますが……。
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