週刊新潮「24億円横領男」報道に見る、週刊誌というメディアの原点
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
今週の注目記事
第1位「『治安維持法』復活の危険性」
(「週刊朝日」11月29日号)
第2位「ラモス瑠偉と親しかった『24億円横領男』黄金の日々」
(「週刊新潮」11月21日号)
第3位「2013年版 警視庁『天下り』リスト」
(「週刊現代」11月30日号)
第4位「『細木数子』を恐怖していた『島倉千代子』」
(「週刊新潮」11月21日号)
第5位「原発メーカーに金を出させる『小泉純一郎元総理』の脱原発会見」
(「週刊新潮」11月21日号)
注目記事に入れなかったが、新潮に池田大作名誉会長(85)が「復活した」という記事が載っている。
この3年半ほど消息が伝えられなくて、相当重い病気ではないか、死亡説まで流れた池田名誉会長が、11月5日の総本部の「落慶入仏式」で導師を務める姿が、機関紙「聖教新聞」に掲載されたのである。
新潮が取材したところ、復活したのは間違いないとしている。しかも、池田氏の意向で、後継者と見られていた谷川佳樹事務総長が外れて、教団ナンバー3の正木正明理事長が次期後継者に指名されたというのである。
ドンの復活で創価学会がどう変わるのか、注視していきたい。
さて、このところ小泉純一郎元総理の「脱原発発言」が大きく取り上げられているが、新潮は「原発メーカーを連れたツアー」で脱原発とは片腹痛いと批判している。これが今週の5位。
小泉氏はフィンランドの高レベル核廃棄物最終処分場「オンカロ」を視察して、脱原発へと舵を切ったそうだが、同行したのは三菱重工、日立、東芝などの原発メーカーであった。
それは小泉氏が顧問を務める「国際公共政策研究センター」というのが、経団連の奥田碵元会長が呼びかけて、トヨタやキャノン、東電などが出資している団体で、その中に先の原発メーカーも入っているからだ。
原発メーカーに金を出してもらっているのに脱原発とはいかがなものかと言いたいのだろうが、私はそれでも、正しいことは正しいと言える小泉氏のほうを応援する。
だが、この人の難点は、ワンフレーズだけ言って、その後は知らん顔するところである。
新潮では、精神科医で京都大学非常勤講師の片田珠美氏がこう話す。
「昔のようにスポットライトが当たらなくなると、かつての成功が忘れられず、今度は脱原発という新しいワンフレーズでもう一度注目を浴びようとしているように思えます。 一般的にスポットライト症候群と言うのですが、これは常に注目を浴びていないと気が済まず、自己愛が異常に強いことが特徴です。よくあるのが芸能人ですが、このタイプの人が組織にいると、いわゆる“困った人”になるのです」
新潮の考え方は、日本経済のために原発再稼働やむなしというところにあるようだから、小泉氏の発言にケチをつけたいのだろうが、私は、小泉発言を支持したい。
だが、本気でそう考えるのなら、安倍晋三首相に直接会って彼の考えを伝えるべきであろう。安全なところにいて“遠吠え”するだけでは、みのもんたと同じスポットライト症候群だと言われても仕方ないところもある。
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