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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > ボーカル死後のバンド活動って?

やっくんのバンド「美女♂menZ」公演中止……ボーカルの死後、バンドの活動はどうなるのか?

61voWl3s4VL.jpg『美女♂menZ~魔法のアルバム~ 全国流通ver.』(ニンニクレコード)

 移動中の交通事故で10月5日にボーカル・桜塚やっくんを亡くした女装バンドの「美女♂menZ」が、開催予定だった11月のライブの中止をオフィシャルサイトで明かした。中止となったのは大阪(8日)、名古屋(9日)、東京(13日)の3公演。先月の11日の時点では予定通り行うと発表されていたが、ここにきて中止となった。スポーツ報知によると、その理由について関係者は「メンバーの心の整理がついておらず、迷いがある状態です」と話しているという。


 若くして亡くなってしまったバンドのボーカルは桜塚だけではなく、フィッシュマンズの佐藤伸治(1999年死去/享年33歳)や初恋の嵐の西山達郎(02年死去/享年25歳)、NOBの鎌田真輔(04年死去/享年23歳)、フジファブリックの志村正彦(09年死去/享年29歳)などがいる。それぞれ死因は事故や心不全などさまざまだが、いずれも音楽シーンに衝撃を与えた。

 バンドの顔ともいえるボーカルを亡くしたバンドは、その後どうやって活動していくのか? 音楽業界関係者はこう話す。

「フィッシュマンズは佐藤の死後、メンバーが東京スカパラダイスオーケストラのドラマー・茂木欣一のみとなりましたが、バンドの名前は今も残した状態。詩集やベストアルバム、トリビュートアルバムを発売し、UAをゲストボーカルに迎えてライブを行ったこともありますね。もともと評価の高いバンドでしたが、佐藤の死後は“伝説のバンド”のようになっています。フジファブリックは、もともとはギターだった山内総一郎がボーカルを務める形で活動しています」

 バンドとして新たな楽曲を発表することはないが、ゲストボーカルを呼んでライブのみ行う……というケースもある。

「初恋の嵐・西山が亡くなったのはメジャーデビュー直前。制作途中のCDは完成させ、生前に予定されていたライブはゲストボーカルを呼んで開催しましたが、その後はまったくの活動休止状態でした。しかし9年後、デビュー10周年を控えた11年に再稼働し、曽我部恵一や堂島孝平をボーカルに迎えてライブを活発に行ったほか、12年にはスピッツが楽曲をカバーして話題になり、未発表音源を収録したアルバムのリマスター版を発売しています。また、00年にどんとが亡くなったBO GUMBOSも、08年からゲストを迎えて『BO GUMBO3』名義でライブを行っている。ボーカルの死後も活動するには、周囲のアーティストの支えが必要不可欠と言えるかもしれません」(同)

 全国でライブを行い、着実にファンを増やしていた最中で悲しい事故に見舞われてしまった美女♂menZ。桜塚亡き今、彼らがどういったスタンスで活動していくのかに注目が集まるが、まずはメンバーの心が落ち着くのを待ちたい。
(文=木野雪)

最終更新:2013/11/09 08:00
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