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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.246

イジメに関わったヤツらはみんな断罪するッ!! 現代に甦った“思春期ホラー”の傑作『キャリー』

carrie_03.jpg憧れていたトミー(アンセル・エルゴート)にエスコートされてプロムパーティーへ向かうキャリー。イケてない自分から卒業できるはずだったが……。

 肉親との確執、自分は誰からも愛されていないという孤立感、肉体が子どもから大人へと変わっていくことへの戸惑い、幸せそうなクラスメイトへの羨望と嫉妬……。キャリーは自分の中で渦巻く負の感情を制御できなくなり、大暴走を始める。明るく健康的なイメージの強いクロエ・グレース・モレッツがキャリーを演じたことへの不満の声も少なくないが、きっと人気者のモレッツの中にもキャリーは存在するのだろう。キャリーはキングが生み出した創作上のキャラクターだが、どの学校にも、どの町にも、誰の心の中にも存在する女の子なのだ。

 キャリー・ホワイトをイジメてはいけない。なぜなら彼女はあなたの心の中にもいるからだ。キャリーを傷つけることは、自分自身を傷つけることになる。キャリーは決して死なない。キャリーはあなたの心の中でずっと生き続けている。
(文=長野辰次)

carrie_04.jpg
『キャリー』
原作/スティーブン・キング 脚色/ローレンス・D・コーエン、ロベルト・アギーレ=サカサ 監督/キンバリー・ピアース 出演/クロエ・グレース・モレッツ、ジュリアン・ムーア、ジュディ・グリア、ポーシャ・ダブルデイ、アレックス・ラッセル、ガブリエラ・ワイルド、アンセル・エルゴート 配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント PG12 11月8日(金)より公開 
<http://www.carrie-movie.jp>

最終更新:2013/11/08 21:00
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