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やきそばかおるの「土下座してでも会いたい!」第13回

『そして父になる』『藁の楯』にも出演 エキストラの帝王、増井さんのセオリー

■好きなだけでは務まらない!? あなたの知らない、エキストラの世界

 増井さんは東京に住んでいるわけではなく、三重県津市の自宅から通っている。

「エキストラの仕事があるたびに、夜行バスで上京しています。出発する時は、『イザ出陣!』という感じですね。ちゃんと自分の役割を果たせた日には、満面の笑みで三重に帰ります」

 エキストラのスケジュールが多い時は、短期的に、都内に安いシェアハウスの一室を借りて住むこともあるという。

 ボランティアエキストラなので、当然ギャラは出ない。エキストラのためなら、時間もお金も惜しまない男――増井孝充45歳。

 私から見れば、勇気ある選択。それほど、エキストラとして映画に参加することが好きで好きでしょうがないのである。
 
***

――エキストラの世界って、イマイチよく分からないんですけど、役はどのように決められるんですか?

「大抵は『こういう格好で来てください』という指示があります。ただし、撮影現場に行ってから役を振り分けられるので、どうなるかは分からないんです。ただ……」

――ただ?

「やっぱり、ほんの一瞬でも映らないと、仕事をしたことにはなりません。だから、少しでも映れる役をいただけるように、アピールします」

――どうやったら、増井さんのように、いろいろな作品でエキストラとして活躍できるようになれるんでしょう?

「やはり、スタッフの皆さんとのつながりを大切にすることが大事です。例えば、撮影現場に毎日行くこと。あとは、監督の指示に瞬時に対応することと、ほかのエキストラの皆さんと仲良くすること。それと『リアクションできます!』『演技できます!』といったことを、元気よく、自信をもってアピールする姿勢が大事です」

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