『そして父になる』『藁の楯』にも出演 エキストラの帝王、増井さんのセオリー
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増井孝充(ますい・たかみち)。カンヌで話題となった『そして父になる』(是枝裕和監督)、『藁の楯』等、ここ最近、数々の映画に出演しているものの、どんな映画ファンにも知られていない人物である。それもそのはず、彼はエキストラなのだ。活動開始後、わずか2年間で20本以上の映画に参加。エキストラとして活躍するには、増井さんならではのセオリーがあるという。早速、お話を伺った。
子どもの頃から目立つことが大好きだったという増井さん。ある日、ホームページでエキストラを募集していることを知り、「面白そう!」と即座に応募。初めて参加した映画は、市原隼人主演『DOG×POLICE 純白の絆』(七高剛監督)だった。応募時はタイトルだけを聞かされていて、内容や出演者は不明。「とにかく現場に来てください」と言われただけ。現場に行くと、市原隼人や時任三郎、戸田恵梨香などの豪華なメンバーがいて、ミーハーな増井さんは大興奮!
「でも、初めての現場で右も左も分からず、僕はマスクをつけて出演する役だったので、ほとんど映らなかったんです。オロオロしている間に撮影が終わってしまって『これではダメだ』と思いまして……」
そこでヘコたれないのが増井さんだ。どうやったら出られるようになるのか、密かに研究。そして、次に参加した映画『逆転裁判』(三池崇史監督)では、レポーターの役で、さまざまな箇所で映るようになった。
2本目にして、ある意味、大出世だ。
「やっぱり、エキストラとはいえ、ほとんど映らなかったら意味がないですから」
なんと増井さんは、阿部サダヲ主演の映画『謝罪の王様』にも参加。こちらでもレポーターとして出演している。
「セリフはありませんが、ある方にマイクを持って詰め寄るシーンで、映ってます」
公開中なので詳細は明かせないが、これまたバッチリ映っていた。恐るべき野心! 「謝罪」どころか、むしろその逆だ。
「レポーターは自由に動きやすいし、映る確率も高いから、理想の役なんです(笑)」
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