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週刊誌スクープ大賞

「次に何か起こせば確実に休刊?」週刊朝日、ハシシタ問題の次は新編集長がセクハラで更迭

 東京・三鷹市でタレントの卵、鈴木沙彩さん(18)が殺された事件は、改めてストーカーからどうやって身を守ったらいいのかを考えさせることになった。現代も同じような視点で特集を組んでいるが、今週のポストは土曜日発売なので、ポストの早いもん勝ち。

 ポストはストーカー殺人犯である池永チャールストーマス容疑者(21)が、鈴木さんにさらに卑劣なことをしていたと報じている。

「海外にサーバーが置かれている『ポルノ画像・動画投稿サイト』に10月2日、若い日本人女性の写真がアップされた。投稿したのは、女性の元交際相手。その数日後には、女性の動画も公開された。67枚の写真1つの動画。中には、一切の衣服を身につけていない女性の姿もあった」(ポスト)

 事件が起きたのは10月8日16時50分頃、三鷹市の閑静な住宅街に住む私立高校3年の鈴木さんは、自宅内にいるところを、かつての交際相手だった池永容疑者に襲われた。

 池永容疑者は昼ごろ、鍵のかかっていなかった2階の窓から鈴木さん宅に侵入、クローゼットに潜んでいた。

 ポストで捜査関係者がこう明かす。

「池永容疑者は京都出身。フィリピン人の母親と日本人の父親をもつハーフで、日本国籍を持っている。(中略)身長は約180センチと大柄で、高校時代は柔道部に所属していた。沙彩さんは刃物で首や腹など4、5か所を刺され、首の動脈が斬られたことが致命傷になった。使用された凶器は、9月末に現場からほど近い吉祥寺の雑貨チェーン店『ロフト』で購入したベティナイフだったようだ。犯行は計画的で、残忍なメッタ刺しからは、強い殺意がうかがえる」

 沙彩さんは、現代美術画家の母親と映像関係の仕事に携わる父親の一人娘。小学生の頃からタレントとして活動し、将来の夢は女優だった。3年前には映画『冷たい部屋』(平田大輔監督)でスクリーンデビューしている。大伯父は脚本家の倉本聡氏。

 別の捜査関係者はこう言っている。

「沙彩さんは事件当日の朝、両親に伴われて悲壮な表情で地元の三鷹署を訪ねてきた。ストーカー被害の相談だった。本人の強い希望で、その場で警察官が署の電話から池永容疑者の携帯電話に連絡した。電話に出なかったので、“三鷹署まで連絡がほしい”と留守番電話を残した。その後、昼と夕方にも池永容疑者に連絡し、同様の留守電を残した」

 三鷹署側は、対応に誤りはなかったと言いたいのだろうが、ストーカー被害を受けている若い女性を一人にしてはいけないのは常識であるのに、疑問も残る。

 逮捕された池永容疑者は取り調べに対し「交際をめぐり恨んでいた。殺すつもりで刺した」と供述しているという。2人の間にどんなことがあったのか。

 事件の6日前にインターネット上にばらまかれた写真は、沙彩さん自身の手で撮影されたものであるという。

「沙彩さんの自宅の部屋のなかで、ベッドの上や大きな鏡の前で撮られていた。背景に写っている壁には、画家である母親の作と思しき絵が飾られている。沙彩さんは、笑顔で、すましたような表情、時には恥ずかしそうな表情を浮かべて写っていた。(中略)いずれにせよ、誰かに見せるとしても、非常に親しい関係にある人にしか見せないようなものばかりだ。不特定多数に向かって写真が公開されるのは、沙彩さんへの脅迫が目的としか考えられない。(中略)さらにその2日後、同じユーザー名から沙彩さんが映る動画が投稿された。撮影された部屋は不明だが、ベッドの上だ。(中略)撮影者はその男だ。時折、男と笑顔を浮かべて会話してることからも、親しい関係がうかがわれる」(同)

 池永容疑者は沙彩さんを刺殺し、逃走中の18時29分、ネット上の掲示板に画像のアドレスを掲載した上で、「被害者。無差別ではないです。恨みがありました。」と犯行動機の告白とも読める書き込みを行っていた。

 振られた腹いせに元恋人の裸の写真や映像をネットに投稿する行為は「復讐ポルノ(リベンジポルノ)」といわれ、世界的な問題になっているようで、この10月、米カリフォルニア州議会では、嫌がらせを意図してヌード写真をネットに流通させた者には、最大で6カ月の禁固か1000ドルの罰金を科す法案を成立させたという。

 桶川女子大生ストーカー殺人事件でストーカー法がつくられたが、その後もストーカー殺人は後を絶たない。法を生かす警察側の積極的な運用が必要なのではないか。

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