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日刊サイゾー トップ > 社会  > ビッグデータ、実はヤバイ?

人を不快にさせるだけ……? もてはやされる「ビッグデータ」のヤバさ

 要はビッグデータの利用とは、従来では時間も人手もかかる市場調査を、データを使って簡略かつ正確に行っているものと考えてよい。しかし、客の側に立てば「自分がどこかでした買い物の記録を勝手に利用されている」という気分は拭えない。「これがオススメですよ」と自販機が表示したり、見知らぬ店員にクーポンを渡されても、うれしくなるよりは「なんで俺のこと知ってるんだよ」と思う人も多いはずだ。膨大なデータを解析して、顧客のニーズに合ったものをとはいっても、実態は最大公約数のものを提供しているにすぎない。要は、余計なお世話なのである。ビッグデータを利用して、その日の株式市場の動向予測を提供しているサービスなどが象徴的だが、あくまで「おそらく、こうですよね? こうなりますよ」と曖昧な答えを示しているにすぎないのだ。

 結局、ビッグデータがもてはやされる背景は、誰もが自分や前の世代から受け継がれてきたカンや経験に基づく判断を避けようとしていることがある。ありていにいえば、誰もが「データの裏付け」を言い訳にして責任を取りたくないということだろう。

 ビッグデータを利用すれば、便利なこともあるかもしれない。でも、行き着く先は斬新なアイデアが皆無の猿真似合戦なんじゃないだろうか。
(文=昼間たかし)

最終更新:2013/09/29 15:00
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