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週刊アニメ時評 第55回

続編ものも意外としょっぱい!? パッケージ商品の売り上げ本数で見る、続編ものアニメの明暗

【パターン3・激減型】
 実は、このパターンが一番多かったりします。前作の40%程度の売り上げとなってしまった『百花繚乱 サムライブライド』。ストーリーを仕切り直して再スタートした『ローゼンメイデン』は、約1万1,000枚から約2,000枚へと急降下。人気漫画の続編をアニメ化した『げんしけん二代目』は、前作の約2,600枚から約800枚に減少。『gdgd妖精s』は、約3,900枚から約1,900枚に半減。

 昨年、日本全国に「(」・ω・)うー!(/・ω・)/にゃー!」旋風を巻き起こした『這いよれ!ニャル子さんW』は、約9,200枚から約5,100枚と6割弱に減少。はやり廃りのサイクルの速さを痛感せざるを得ません。

 最も驚きなのが、『よんでますよ、アザゼルさん。Z』です。前作同様、今回も小野坂昌也、浪川大輔、神谷浩史といった人気男性声優が出演するイベントへの参加券を全巻購入者特典として封入しましたが、Blu-ray&DVDの売り上げ枚数は約9,600枚から約4,300枚へと半分以下に激減。人気声優の力をもってしても、作品の売り上げを維持することは難しいということなのでしょうか。

【パターン4・複合型】
 これはパターン2とパターン3のハイブリッドともいえる分類で、シリーズ当初から大きく売り上げ枚数を減少させながらも続編が制作される長期シリーズもの特有のパターンです。シリーズ第4期となる『みなみけ ただいま』は、第2期で大きく売り上げを落としつつも、その後もシリーズ続行。シリーズ第1期では約9,000枚を初動で売り上げた『ハヤテのごとく!』は、第2期に約6,000枚の売り上げを記録。パターン2の動きを見せながらも、第3期は約1,000枚に急落。現在放送中の第4期『ハヤテのごとく! Cuties』は約700枚とさらに売り上げを落としており、パターン3的な動きも見せています。

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 こうして見ると、続編アニメは思ったよりもヒットが約束されているわけではないことがわかりますね。もちろんパッケージ商品の売り上げが、アニメの面白さに比例するわけではありません。いちアニメファンとしては、今後も新作、続編問わず、面白いアニメが見られることを願うばかりです!
(文=龍崎珠樹)

最終更新:2013/09/19 15:00
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