闇の色は少女をキレイにする──『ボクが修学旅行に行けなかった理由』
#梶野竜太郎 #アイドル映画評
――アイドル映画をこよなく愛する「アイドル映画専門」映画監督が、カントク視点でオススメのアイドル映画を、アノ手コノ手で解説します。
●今回のお題
『ボクが修学旅行に行けなかった理由』
監督:草野翔吾
女性出演:荻野可鈴、冨田真由、星名美津紀、増井みお他
<http://aliceinmovie.info/bokuga.html>
ある私立学校の芸能コースに通いながらアイドル活動をしている4人組「P☆GIRLS」は、学校の修学旅行を欠席してライブハウスで公演をしていた。公演後、修学旅行欠席者に出された宿題を学校に忘れてきたことに気付いた4人は、夜の学校に忍び込むが……。女子高生アイドルたちの日常と非日常、輝かしいステージの裏に隠された葛藤などを描いた青春劇。『非公認戦隊アキバレンジャー』のアキバイエロー役で知られる若手女優の荻野可鈴、「シークレットガールズ」の冨田真由、『PASSPO☆』の増井みお、根岸愛らが出演。10月25日にDVDがセル・レンタルともにリリース予定。
これほどまでに、「これ、売れなきゃダメだよ!」って思った作品も珍しい。
“アイドルを女優として撮る”というコンセプトを持つ私が、この作品をTwitterでベタ褒めしたら、配給会社さんから「監督! お株を奪われるようなこと書いちゃダメですよ!!」って、おいおい、自分の作品と比べてないですよ。ってか、そこは譲れませんなっ! でも、そんな誤解を招くくらい、絶賛してしまった。
わかりやすいキャッチをつけるとしたら、“現代の女子高版スタンド・バイ・ミー”。
この手の映画で一番嫌なのは、“現状の女子高生はこんなに悪いぜ!”みたいな、心のかわいさをすべて捨てた作品。その必要以上に汚らしい部分が、この映画にはない。あえて消しているのではなく、必要ない。なぜなら、表現することがほかにたくさんあるから。
今の女の子たちの、ピュアで頑張り屋で、でもワガママで~みたいな特徴をちゃんとつかんでいる、気持ちのいい物語になっている。
ある私立学校の芸能コースに通いながらアイドル活動をしている4人組「P☆GIRLS」は、学校の修学旅行を欠席してライブハウスで公演をしていた。公演後、修学旅行欠席者に出された宿題を学校に忘れてきたことに気付いた4人は、夜の学校に忍び込むが……。女子高生アイドルたちの日常と非日常、輝かしいステージの裏に隠された葛藤などを描いた青春劇。
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