堂本剛を追うJuice=Juice チャートが映す、新旧アイドルの対照的な姿
#リアルサウンド
Juice=Juice『ロマンスの途中/私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)/五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)(初回生産限定盤B)』
一方、2位となったJuice=Juiceは、まさにこのシングルでメジャーデビューを果たしたフレッシュな女性アイドルグループ。「ハロー!プロジェクトの未来を担う」と注目を集める期待のユニットだ(関連記事:ハロプロの将来は彼女たちの成功次第!? メジャーデビューのJuice=Juiceが背負う期待)。
ハロプロのモーニング娘。は今年1月リリースの「Help me!!」以降バキバキのEDMを導入し先鋭的なダンス・ミュージックへの接近を見せているが、Juice=Juiceも同じく海外のダンスシーンとリンクするようなサウンドが特徴。特に「私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)」は、東欧ダンスポップのテイスト。アレクサンドラ・スタンやインナ、アムナなど、ルーマニア発の歌姫が次々と世界を席巻しているここ最近の趨勢を貪欲に取り入れたナンバーになっている。
一方、ドラマ「あまちゃん」挿入歌の「暦の上ではディセンバー」を歌ったベイビーレイズは6位にランクイン。自己最高位を大幅に更新する躍進となった。「乗り込み!乗っ取り!アイドル!!」をキャッチフレーズに活動してきたアイドルグループだけに、今回は「あまちゃん」ファンを「乗っ取り」人気を拡大した形。同曲が収録された「あまちゃん歌のアルバム」がシングルより先に発売されたこともあり、売り上げはそこまで大きく伸びなかったという見方もあるが、それでも目標の武道館に向けて弾みをつけた格好だ。
ジャニーズ系男性アイドルの中でも独自のアーティスト路線を歩む堂本剛と、シーンを勝ち抜くべく貪欲にファン拡大を狙う数々の女性アイドルグループ。オリコンチャートが映し出しているのは、新旧アイドルの対照的な姿と言えるかもしれない。
■柴 那典
1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば:」/Twitter
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