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見本誌チェックを怠ったツケか? 台湾の大手同人誌即売会で18禁サークルが現行犯逮捕

fftaiwan.jpgファンシーフロンティア公式サイトより

 これは無秩序の結果なのか? 先月28日、台湾で開催された同人誌即売会「ファンシーフロンティア(FF)」の会場で、エロマンガを販売していた現地の同人サークルのメンバーが逮捕される事件が発生した。


 逮捕されたサークルは、ホームページで無修正の見本ページを掲載。これをプライベートな事情で争っている個人が現地警察に通報したため、当日、現行犯逮捕されてしまったという。メンバーが連行された後も、ほかのサークルメンバーは、ブースに「作者が逮捕されたため新刊はありません。18禁で何が悪い」というPOPを掲示。参加者にはドン引きされる始末だったという。

 多くの日本マンガ愛好者がおり、同人文化も盛んな台湾だが、性表現に対する規制は日本よりも厳しい。しかし、これまで同人のレベルでは、修正を入れ、18禁を表示するなどの配慮がなされていれば、黙認という形で性表現を扱う同人誌も摘発されることはなかった。今回の件は、そうした配慮を行っていなかったことが原因であり、現地でも同情の声はまったく聞かれないという。

 しかし、なぜこのような同人誌が堂々と頒布を企図される結果になってしまったのか? 現地の事情に詳しい人物は語る。

「日本のコミックマーケットなどでは、表現の自由には配慮が伴うことを事細かに記しています。ところが、『FF』は“法律に従う”ことを記している程度で、あまり明確に書いていない。それは“創作表現の自由を守る”といったお題目があるからです。そのため、日本のように見本誌を集めてチェックするということもやっていないのです。日本の同人誌即売会に比べて、対応が幼稚だと言わざるを得ないでしょう」

 「FF」はこれまで、性表現を扱う同人誌に対しては、性器の修正や18禁表示、袋に入れるなどの指示は行っていたものの、参加者に対して、性表現を行う上で描き手自身も配慮を徹底しなければならないことを周知するのを怠ってきた。その結果が、今回の事態であると考えることができる。

 いまや、日本のエロマンガも海外に多くの読者を抱える時代。来るべき児童ポルノ法問題に、こうした事例はどのように影響するのだろうか?
(取材・文=昼間たかし)

最終更新:2013/08/20 18:00
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