結婚発表のいきものがかり水野良樹 その一筋縄ではいかないポップス観とは?
2013/08/20 09:00
#リアルサウンド
水野は2011年、斉藤和義の「ずっとウソだった」について、「そもそも僕は音楽に政治的な主張、姿勢(斉藤さんの場合は、怒りでしたが)を直接的に乗せることについて、とても懐疑的な人間」であると表明して、物議を醸した(参照:斉藤和義氏「ずっとウソだった」に対する,いきものがかり・水野良樹リーダーの意見)。
「その後の彼に対するインタビューを読んでみると、おもしろいことが書いてあるんです。『風が吹いている』の制作に関連して発売されたアーティストブック『いきものがかりのほん』(イースト・プレス)収録のロングインタビューにおいて、水野さんは『人畜無害だからこそ生まれる暴力性』というテーマで話をしている。例として挙げているのは、坂本九の『上を向いて歩こう』。老若男女を問わず口ずさめる名曲ですが、広く影響を及ぼしているという意味では暴力的とも言える。
水野さんは『いきものがかりは人畜無害と呼ばれることが多いが、だからこそ届けられるものがある』として、『世界を平和にしよう』と直接的に伝えるよりも、世界を平和にするような”感覚”を届けたいと語っている。一見すると人畜無害なんだけど、聞くものの気分を通じて世界を自然と変えてしまう――そういうある種の強さをポップスに求めている、と。いきものがかりの楽曲は、こうした水野さんのポップミュージックへの考え方が影響した結果とも言えるでしょう」(円堂さん)
『I』(エピックレコードジャパン)収録
ストレートな作風で国民的な支持を得るいきものがかりだが、その作品世界を支える水野の音楽観は、一筋縄ではいかない複雑さをはらんでいると言えるかもしれない。
(文=編集部)
最終更新:2013/09/13 14:20
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