「第2の原子力ムラ」と化した製薬業界の闇と、寄生する“マスゴミ”の醜態
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
ポストの「ニッポン郷土大紛争」が意外におもしろい。
NHKの大河ドラマ『八重の桜』は明治維新を「敗者」である会津藩の視点から描いたものだから、新政府軍の中核である長州藩が会津に対して行った仕打ちが残酷なものとして描かれている。だが約150年の時を経ても長州山口県と会津福島県の遺恨は、現在に至ってもまだ続いているのは有名である。
日本全国、そうした「郷土紛争」ともいうべき争いが各地であるというのだ。
「青森vs.八戸の津軽藩、南部藩の時代からの小競り合い」青森や弘前は津軽藩で八戸や下北半島は南部藩。八戸の人は戊辰戦争であっさり官軍に寝返った津軽藩は信用できないと考えているそうだ。
「山形vs.宮城の『牛肉醤油味』vs『豚肉味噌味』芋煮対決」。芋煮は牛で醤油味が基本。豚で味噌味というのは芋煮というより豚汁だ山形県人はいっている。
「浜松vs.宇都宮の『餃子の街』を賭けて激突」。浜松が06年に突然「餃子の消費量日本一」と名乗りを上げたのには驚いた。戦後引き上げてきた兵隊が中国で覚えてきた餃子を作って広まったという説があると、宇都宮の餃子日本一、こっちのほうがおいしいと譲らない。
他にも「山梨vs.新潟の信玄vs.謙信の『川中島の戦い』の恨みが今も」「大分vs.群馬の『おんせん県』の名称を巡って大バトル」「兵庫vs.大阪の阪神タイガースの“地元”を巡ってファンが大論争」「高崎vs.前橋の新幹線停車駅と県庁所在地はどっちが都会?」「山梨vs.静岡の世界遺産・富士山頂はどっちのもの!?」「彦根vs.薩摩の今も残る『桜田門外の変』の恨み」「兵庫vs.愛知の『赤穂浪士』と『吉良上野介』の怨念」などなど。
アマゾンのジェフ・ベゾス氏(49)が2億5,000万ドルでアメリカの名門新聞ワシントン・ポスト紙を買収したニュースは世界に衝撃を与えた。
その2日前にはボストン・グローブ紙が7,000万ドルで身売りすると発表していた。
ポストはアマゾンが日本の新聞の買収まで目論むのではないかと報じている。
「もはやジリ貧だった。アメリカの日刊紙発行部数は、80年代まで6200万部を保っていたが、ネット登場後に激減し11年には4442万部へ激減。ワシントン・ポストも最盛期の半分の40万部に落ち込んでいた。
皮肉にもそこに手をさしのべたのが、ネット企業の王者、アマゾンCEOのベゾス氏だっただけに買収劇は憶測を呼んだ」(ポスト)
今回はベゾス氏個人の買収だが、彼は何を考えて買収したのか。東洋経済オンライン編集長の佐々木紀彦氏はこう語る。
「アマゾンにとって、世界中の人々の購買データは最大の財産。新聞社を持てればアマゾンの持つ顧客データがさらに拡充される。読者がどんな記事を選び何に興味があるのかを把握すればe-コマース(電子商取引)は更に進化する」
顧客データだけではなく、アマゾンのコンテンツの充実を考えていると話すのは、在米ジャーナリスト北丸雄二氏だ。
「アマゾンキンドルに配信するコンテンツの1つ、キンドル・シングルズ(短編電子書籍)に力を入れている。これは新聞や雑誌の記事としては長く、かといって単行本としては短い、1万語~5万語未満の作品を、5ドル未満で販売するというもの。ベゾスはワシントン・ポストの記者にもシングルズで作品を発表させて、この流れを加速させたいのではないか」
米国の印税は25%未満だが、シングルズは70%にもなる。先の佐々木氏はこういう。
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