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日刊サイゾー トップ > 社会  > 集団レイプ、カツアゲ1,000万円……いじめの解決は探偵に頼る時代!?

集団レイプ、カツアゲ1,000万円……いじめの解決は探偵に頼る時代!?

 なぜ彼女は、友人からの援助交際の強要を断れなかったのか。このケースの場合は、加害生徒の家に泊まりにいった際に裸の写真を撮られ、“ウリをしないと写真を人に見せる”と脅されていたらしい。その写真を見たという探偵が「ただ単に寝ているところを裸にされて撮られただけのものだった」と書いているように、恥ずかしいポーズやセックスの最中を撮られたわけではない。それでも、彼女にとってはその写真をばらまかれるくらいなら、援助交際をしたほうがマシだった……ということなのだろう。その後は、探偵は加害生徒の尾行に切り替えコンタクトを取ると、加害生徒の親を含め話し合いに。“二度と援助交際を強要しません”と一筆書かせ、その一部始終を動画で記録するそうだ。

 このような援助交際の強要事案では、加害生徒・被害生徒の親は共に「学校には内緒で」となり、双方で損害賠償額が合意されると終了となる。だが、子ども同士はそう簡単に決着をつけられるものでもない。気まずくなり、被害生徒は3人に1人の割合で転校するのだという。

 援助交際の強要もハードだが、深刻なのは集団レイプなどの事案である。しかも衝撃的なのは、「小学生同士のレイプ事案に何度も遭遇した」と書いているように、小学校でもこうしたいじめが頻発している点。中には親からではなく被害に遭った生徒本人から相談が寄せられることもあるというから、周囲の大人がまったく気付かないまま、心に傷を抱えている子どもは数多いのだろう。

 もちろん、このような深刻ないじめの事実を突きつけられた学校はパニックに陥り、「当事者任せで何もしない」。証拠を挙げるまでが探偵の仕事だが、ときには学校から「どうしたらいいかわからないから話したい」と呼び出されることも多く、4割の確率で「校長が泣き出す」そうだ。

 1人の人間として子どもの話に耳を傾けるのか否か──その姿勢を問わない限り、政府がいじめ問題の委員会を設置しても、いじめを減らすことはできないと著者は言う。探偵に頼らなくては身近な子どもたちを守ることができないなんて、それではあまりに周囲の大人である教師や親はふがいないのではないだろうか。
(文=本田彩)

最終更新:2013/08/16 15:00
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