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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.236

のび太とドラえもんが60年後に体験する物語!? “泣ける”SF介護コメディ『素敵な相棒』

sutekinaaibo1.jpgフランク(フランク・ランジェラ)は最新型介護ロボットに自分が磨いてきた一子相伝の技を伝授することに。

 子どもの頃から『ドラえもん』に親しんできた日本人は、世界でもっともロボットを愛する国民といって間違いないだろう。本田技研が開発したASIMOをはじめ、ヒューマノイド型ロボットの研究・開発が日本では盛んだ。そんな日本人の心の琴線をつまびく映画が、『素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー』。タイトルが示す通り、ひとり暮らしの老人と従順な介護ロボットとの交流を描いたもの。『ショート・サーキット』(86)や『アイアン・ジャイアント』(99)と同じく、人間とロボットとの友情がテーマとなっている。また、超高齢化社会、無縁社会が現実問題となりつつある点でも、興味深い社会派コメディである。

 『素敵な相棒』の主人公は70歳のフランクじいさん(フランク・ランジェラ)。若い頃に宝石泥棒をやって逮捕された前科あり。妻とはずいぶん昔に別れ、成人した息子のハンター(ジェームズ・マースデン)や娘のマディスン(リヴ・タイラー)とはたまにテレビ電話でやりとりしながら、小さな街でひとり暮らししている。自分はまだまだ元気なつもりのフランクだが、認知症の初期症状が見られ、子どもたちは心配してあれこれと口を挟む。子どもたちの世話になるのも、施設に入るのもお断りだ。他人の顔色をうかがいながら過ごす老後なんてまっぴらだし、図書館の司書ジェニファー(スーザン・サランドン)に逢いに行くという楽しみも奪われてしまうではないか。そんなフランクのもとに届けられたのが、最新の自律型高性能ロボットヘルパーだった。孤独死されてはたまらないと息子のハンターが無理して購入したのだ。

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