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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ドロドロのゾンビメイクで納涼
【散歩師・朝井がゆく!】vol.20

グチャグチャに汚されるのが快感! 日常から解放される「ゾンビバー」

■ゾンビメイクで顔がグチャグチャに

 腹ごしらえが済んだら、いよいよゾンビメイクの時間だ(1回500円)。目の周りを真っ黒にされ、全体に白いドーランを塗りたくられる。

zon7.jpgパンダ……?
zon8.jpg黒の上に白を重ねる。
zon9.jpgメイク道具。

 こうしてみるみるうちに鏡の中の自分の顔が汚れていき、その面積が広くなるにつれて、妙に気持ちが高揚していくのを感じた。汚されるのがうれしい、というわけではない。本来美しく飾り立てるものだったはずの“鏡の前でのメイク”で、真逆なことが起こっている、その背徳感からの高ぶり。そして、見たこともないような汚れた人が映る鏡を前にし、「これは自分ではないナニカだ」と頭が思い込もうとしている、そんな感覚もある。

 そして、血のりで仕上げて、ゾンビが完成した。

zon10.jpg
zon11.jpg【Before】
zon12.jpg【After】

 自分ではない何者かに変身する、という意味ではコスプレも同じだが、多くの場合かわいいorかっこいいキャラクターになりきるコスプレは、“自分を魅力的に見せたい”という自意識がつきまとう。だが、ゾンビの場合グチャグチャに汚れていて、かわいい角度や目線も何もない。鏡を見たり、写真を撮ったりする際、写真うつりの良さ・悪さを一切気にせず大胆な表情やポーズをできる。“かわいい”からの解放である。それは、この後の「ゾンビウォーク」で確信に変わった。

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