突然の閉鎖から1週間……朝日新聞「微博」アカウント閉鎖の理由は参院選!?
中国版Twitter「微博」の朝日新聞のアカウントが今月16日、なんの前触れもなく閉鎖された。これは、朝日新聞が4つの大手ポータルサイトにそれぞれ開設していた公式アカウントで、日本に関するニュースを中心に発信しており、合わせて約150万人のフォロワーを擁していた。
ネット検閲を行っている中国では、問題のあるウェブサイトや微博アカウントが当局によって閉鎖されたり、アクセス禁止措置がとられたりすることは珍しいことではない。しかし、朝日新聞といえば日本のメディアの中でも親中的とされており、最近の報道には当局が問題視するような際立った中国批判も見当たらない。
朝日新聞がアカウントを開設していた微博運営会社のひとつである「新浪」の関係者も「閉鎖は国務院インターネット情報弁公室の命令によるもので、各運営会社も理由は知らされていない」と明かす。
閉鎖の理由が謎に包まれる中、広東省ブロック紙の社会部記者は、ある仮説を立てる。
「日本の参院選投票日の直前だったことに注目すべき。 中国では国政レベルでの自由選挙が行われていないが、それゆえに人々は隣国の選挙に関心が高い。これまでも日本や台湾で選挙が行われるたび、微博では自由選挙の実現を願う書き込みが盛んに行われてきた。これには当局も警戒感を示しており、過激なものは削除対象となってきた。今回のアカウント閉鎖は、朝日新聞に選挙に関する書き込みをされることを当局が恐れた末では? 朝日新聞は、日本の報道機関のアカウントの中では抜群にフォロワー数が多く、その影響力も大きい。もし今後、数日でアカウントが再開されたとしたら、この仮説が正しかった証になる」
人民にとって、民主化のおあずけ状態はまだまだ続きそうだ。
(文=牧野源)
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