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誰もが知ってるレトロゲームが、まさかのミュージカルに! 

全レトロゲームファン必見のミュージカル『忍者じゃじゃ丸くん』初日最速レポート!

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 物語のあらすじは以下の通り。

 藤重政孝演じるなまず太夫(超シブい!)にさらわれたさくら姫を救うべく、じゃじゃ丸くんが旅に出る!

 以上!

 原作通りのシンプルなストーリーなのだが、ポイントはここに肉付けされるミュージカルならでは設定だ。例えば、本来ならじゃじゃ丸くんの兄・忍○くん(大人の都合で自主規制)が姫を救出に向かうべきなのだが、現在行方不明。そこで、ジャレコ流忍法の後継者となったじゃじゃ丸くんが、兄の代わりに旅立つことになる、という設定はゲーム開発の裏事情を知っているレトロゲームファンならニヤリとせざるを得ないだろう。また、ゲームに2プレイヤー用キャラとして登場する予定だったという没キャラ・かげ丸が、じゃじゃ丸のライバル的存在として登場するなど、とにかくネタがいちいち濃いのである。重箱の隅をつつくような表設定・裏設定を盛り込み、それをちゃんとエンタテインメント的にまとめあげていくシナリオには感心するばかりだ。

 また、中盤に差し掛かるあたりで、毎回日替わりのゲストが登場。初日はミュージカル『テニスの王子様』に出演した河原田巧也が先輩忍者役として登場。ニンテンドー3DS用ソフト『忍者じゃじゃ丸くん さくら姫と火竜のひみつ』で、じゃじゃ丸くんたちとステージ上でゲーム勝負を披露してくれた。

 このようにコミカルなノリで展開した前半だが、中盤を越えたあたりから物語は急にシリアスな色彩を帯び始める。序盤にちりばめられていた小ネタの数々を伏線として回収していく、後半の怒涛の展開は圧巻。さらに序盤やゲーム勝負で見せた人懐っこい笑顔が印象的な服部翼の眼光も俄然鋭さを増し、舞台狭しと繰り広げられる複雑な殺陣や、忍法ガマパックンのシーンで再現される圧倒的なカタストロフは必見である。そしてゲームシステムを逆手に取った反則技スレスレのオチには、スタンディングオベーションを送るしかない。

 結論として、ミュージカル『忍者じゃじゃ丸くん』はレトロゲームへのリスペクトと、同時に原作を破壊することを恐れない勇気に満ちた、一流のエンタテインメント作品だったと言える。

 上演終了後、観客に感想を聞いたところ、

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