プロ野球・阪神タイガースOBが危惧する「藤浪神話崩壊」のシナリオ
#プロ野球 #藤浪晋太郎
虎のスーパールーキー・阪神の藤浪晋太郎投手が16日、Kスタ宮城での東北楽天戦で4回3分の1を投げ、3失点で降板。チームも楽天先発の田中将大を攻めきれず、3連敗で交流戦を終えた。ここ3週間ほど勝敗がつかなかった藤浪だが、早くも阪神OBの間では「藤浪神話崩壊」の寂しいシナリオを口にする者が続出しているという。
満員となったKスタ宮城。「この連戦ばかりは、普段は楽天を応援するファンが、黄色いメガホンを持ってトラキチに変身する」(地元飲食店店主)というほど熱狂的な阪神ファンが、球場の右半分を中心にジャック。楽天ファンの3倍以上のボルテージで声援を送り続けたが、右腕はその期待に応えられなかった。
序盤から多投した「変化球は良かった」としたものの、ストレートは「走ってなかった」。3回には、課題の左打者(被打率.323、右打者は.175)に痛打を食らう。外角から入ってくるカットボールを合わせられ、1番・松井稼に1塁線を突破されるタイムリー、続く好調の2番・銀次も初球の真っ直ぐをレフト前に運ばれ、2失点。5回には、藤田に同じく変化球を流されてレフト前へのタイムリー。長打のない左バッターばかりに打たれ、無念のイニング途中の降板となった。
データ通りの結果に、本人も1週間後のリーグ戦再開までに「(左打者)対策を考えたい」と力なく話したが、OB諸氏が心配するのは、高校時代から甲子園では負けないという「藤浪神話」の崩壊だ。
「今季、2つの敗戦はいずれもビジターでの試合。甲子園では負けの展開で降板しても、その後、打線が奮起し帳消しにしている。ですが、楽天打線が『内角真っ直ぐは捨て、外寄りの球を踏み込んで打つ』というお手本のようなバッティングを披露したことは、セ・リーグのスコアラーにも報告が入っている。修正能力が高い藤浪ですが、このままいけば2週間後の広島戦(甲子園)で『いよいよ甲子園での不敗神話が止まるのでは?』という見方が強くなった。そうすると、チーム全体でモチベーションを維持していた緊張の糸が切れ、ズルズルと連敗が始まるとシナリオが浮かび上がってくる」(チーム関係者)
現在、阪神は首位巨人まで2.5ゲーム差の2位。終盤まで続くであろう宿敵との接戦を制するためにも、藤浪が課題を克服する意義は非常に大きいようだ。
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