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スタローンが肉体アクションに回帰 『バレット』で暴れまくる!!

 最後の『はじまりのみち』(公開中)は、『二十四の瞳』(54)、『楢山節考』(58)などで知られる映画監督・木下惠介の生誕100周年記念作品で、同監督の若き日の姿を描く。第二次世界大戦中、日本政府は映画界に戦意高揚の国策映画を製作するよう要求していた。昭和19年に惠介(加瀬亮)は『陸軍』を監督するが、当局ににらまれ、嫌気が差して松竹に辞表を提出。脳溢血で倒れた母(田中裕子)の療養先を訪ねた惠介は、戦局が悪化してきたことから疎開を決断する。しかし疎開先は徒歩で山を越えなければならず、ほぼ丸1日かかる距離。惠介は2台のリヤカーに母と身の回りの品を積み、兄(ユースケ・サンタマリア)と便利屋(濱田岳)と共に歩き出す。

 『クレヨンしんちゃん』シリーズや『河童のクゥと夏休み』(07)などのアニメ映画で高い評価を得てきた原恵一監督による、自身初の実写映画。『カラフル』(10)では実景の写真にアニメのキャラをはめ込むなど柔軟な演出が光ったが、本作でも若き日の木下監督を描くストーリー部分に実際の木下作品のフッテージを挿入して、違和感なく、かつ感動的に構成している。親と子の愛、挫折と再生の軌跡は、現代のあらゆる世代に訴えかける普遍的な物語だ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)

『オブリビオン』作品情報
<http://eiga.com/movie/77677/>

『バレット』作品情報
<http://eiga.com/movie/57825/>

『はじまりのみち』作品情報
<http://eiga.com/movie/77559/>

最終更新:2013/06/01 18:00
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