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河川で怖いのは溺死より中毒! 末期的な中国水質汚染事情

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 中国で、ある警察官による救出劇が話題となっている。5月23日付の香港英字紙「南華早報」によると、浙江省のある河川で14歳の少女が入水自殺を図った。しかし、駆け付けた51歳の男性警察官が川に飛び込み、少女を救出。少女は病院に搬送され、一命を取り留めた。


 一方、身体の異変を訴えたのは、少女を救出した警察官のほうだった。彼はこの日の夜から咳や嘔吐、皮膚のかゆみ、焼けるような目の痛みなどの症状を訴えて医師の診察を受けたところ、即入院という事態に。さらに、肺が重度の感染症に侵されていることも判明したという。

 今年2月には、同省のある企業経営者が、工業排水による汚染が深刻化している省内の川の名を挙げ、「環境保護局長が20分泳ぐことができたら、20万元(約320万円)を進呈する」と、ネット上で挑戦状を叩き付けたばかり。もちろん、環境保護局長がこの誘いに乗ることはなかった。

 そんな中、少女の命を救うため、危険を顧みずに汚染された川に飛び込んだ警察官は、「勲章ものだ」「特進させるべき」などと、ネット市民から惜しみない称賛を受けている。事実、ネット市民の反応は、大げさなものではない。

「昨年末、市内の川に小学生の女の子が落ちて死亡する事故が起きたんですが、死因は溺死ではなく汚染水を大量に飲み込んだことによる急性中毒だったそうです。その川には、近くのメッキ工場が盗排(不法排水)していて、毎年夏になると乳緑色になることで有名でした」(広東省仏山市在住の日本人男性)

 どんなに泳ぎの腕前に自信があったとしても、中国の河川には近づかないほうが賢明である。
(文=牧野源)

最終更新:2013/05/30 13:15
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