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日刊サイゾー トップ > 社会  > 【黒子のバスケ】脅迫は模倣犯?

「喪服の死神」と異なる“厨二病”な文体──『黒子のバスケ』の新たな脅迫状は模倣犯?

 また、脅迫状の文面も、これまで「喪服の死神」が送付したとされるものと大きく異なる。今回送付された脅迫状では、ネットで見ることができる実在の組織「東アジア反日武装戦線」の犯行声明など、実際に起きた事件で使われたものを模したような文章が使われている。これまで送付された脅迫状でも「喪服の死神」を名乗りながらも、丁寧な文体で記されたものから乱暴な言葉遣いのものまで、いくつかのパターンはあったものの、いずれも自分で考えて書いた文章だと読み取れた。対して、今回の脅迫状では、既存の文章を換骨奪胎してつなげた痕跡が見て取れる。要は、従来の脅迫状に比べて、文章が幼稚かつ「厨二病」的なのだ。このことから、今回の脅迫状はグリコ・森永事件を模した「怪人801面相」の書き込みをヒントにした模倣犯・愉快犯である可能性も大きい(脅迫被害を受けた施設が被害届を提出しているため、文面は掲載しない)。

 いずれにしても、脅迫に対する対応は昨年とは大きく違いを見せている。中止に追い込まれる同人誌即売会がある一方で、脅迫に屈せずに警備を強化して開催する同人誌即売会も現れているのだ。つまり、脅迫状によってイベントを中止に追い込むという犯人の目的も、徐々に達成できなくなっている。筆者は4月10日に脅迫状到着の情報を入手して以降、水面下で取材を行っていたが、脅迫状を送付されても「イベントの中止はあり得ない」と判断している施設も多い。卑劣な脅迫は、イベント開催を求める声に、次第に敗北しつつある。
(取材・文=昼間たかし)

【※追記】
昨年、コミックマーケットに対して『黒子のバスケ』をジャンルごと中止することを求めた東京ビッグサイトも5月2日に「万全の体制を整えて対応する」ことを発表している。
http://www.bigsight.jp/info_scc22.html

最終更新:2013/05/02 16:53
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