【『ニコ生ナックルズマガジン』出張版】深夜の六本木を歩く~六本木フラワー事件の余波
#久田将義 #六本木
あの事件以来、すっかり静かになったかのような六本木だが現状はどうなっているのだろうか。週末の深夜の六本木を歩いてみる事にした(一人ではありません)。
まずは朝青龍事件のあったクラブ「F」のあたりから。対面はミッドタウンである。六本木という街の特徴は六本木通りを挟んで、まったく別の街のような様相を見せることだ。首都高の下を走る六本木通り。そしてそれを縦に走る外苑東通りを頭に入れて歩を進める。ミッドタウン側はサラリーマン姿の男性やOL風の女性が目立つ。それでも外苑東通りには黒人(アフリカ人だろう)のキャッチがちらほら。
あえて、表通りの六本木通り、外苑東通りを歩かず裏道を歩いてみた。少し歩くと驚くほど閑静な街になるのが六本木の面白い所だ。神社が多く、歴史の古い街なのだ。それでも新しいバーや飲食店が立っており、やはりここは日本、いや東洋有数の繁華街なのだということを認識する。
また、夜の六本木はなぜかトヨタのアルファードが多い。もちろん、色はブラックである。ナンバーを見てキリ番かどうか、など気をつけながら歩いてみる。「8888」「0111」「0893」などを見ると僕のセンサーがピンと嫌の方に働く。近寄らないようにする。
「ミッドタウン側は相変わらず平和だな」ということを確認しながら、外苑東通りと裏道を交差しながら歩く。裏道には小洒落た隠れ家的バーが目立つ。この不景気にもかかわらず、週末だからか繁盛している。ブルドッグの、大きな看板が目立つペットショップを曲がる。客引きがいた。女性である。SMクラブの客引きで、2階からボンテージを着た女性がこちらを見ながら手を振っている。愛想笑いをしながら手を振る。5万円くらいかかるだろうなと思い通り過ぎる。
六本木交差点にかかる。上を見ながら歩いていると、思わぬところに監視カメラが取り付けられているのに気がつく。麻布警察前の横断歩道などもそうだが、信号機の陰に取り付けていたりする、ドーム型のカメラは警察が設置したものだ。赤外線なので夜でも撮影可能。また180度の角度で人通りを見渡せる。また、長方形の細長いカメラは恐らく、町内会や店独自で付けたものだ。歌舞伎町などは町内会(というのだろうか)で付けている。
六本木交差点はキャッチとスカウトらしき男性、待ち合わせの酔客で混雑している。元々、交通の便が悪い土地である。大江戸線が通って何とか終電の時間が多少延びたが、西麻布まで行くと最寄りの駅はない。日比谷線しかないのにこれだけの繁華街によく発展したものだと思う。
交差点を越えるとそこはもう、「違う六本木」である。外苑東通りをロアビル方面に向かって歩く。旧「フラワー」があったビルだ。金曜日の今日はさすがに込んでいるかなと思ったのだ。すると黒人がすかさず寄ってくる。
「ブラザー!!」
「ブラザーじゃねえよ」
と、返答して通り過ぎようとすると「何で、わたし、ブラザー」としつこく付いて来る。
「10m以上、それすると迷惑防止条例か道交法違反のどっちかじゃないの」と言うと、くるりときびすを返した。
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