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国家レベルでマンガ・アニメも監視する検閲社会がやってくる! 児童ポルノ法の先にある「有害情報」規制

 結局、この法案は「メディア規制三法」の一角と見なされたこともあり、強い反対に晒されて02年には提出を断念、04年には「青少年有害社会環境対策センター」などの部分を削除し、再提出されるも審議未了で廃案となった。しかし、昨年の衆院選でも、自民党は公約の中に「青少年健全育成基本法案」を掲げており、自民党内部には根強く、国家レベルでの「有害情報」の規制を是とする勢力が存在することを示している。

 党全体では児童ポルノ法による規制強化に慎重な姿勢を示していた民主党でも、一部に頑強に規制強化を求める議員が存在した。実のところ、児童ポルノ法の問題に熱心に取り組む国会議員の数は極めて少ない。結果、場の流れの中で、なんとなく賛成、なんとなく反対となっているだけだ。そうした中で、官僚や党内からも異論を唱えられながらも、規制強化の意志を曲げない高市議員は存在感を増し、浮動票的な立場の議員を巻き込んでいると考えるのが自然だ。

 「クール・ジャパン」という言葉を旗印に、国家によるコンテンツ産業の振興が盛り上がる一方で規制を強化するなんて、本来はあり得ない話だ。一連の問題は、単なるマンガやアニメを超えて、国家をいかにするかという視点で考えなくてはならないだろう。
(文=昼間たかし)

最終更新:2013/05/06 11:00
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