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週刊アニメ時評 第41回

オッサン世代も大興奮! 今期の本命ロボットアニメ『革命機ヴァルヴレイヴ』

 この最初の戦闘に先駆けて登場するのが、ドルシア軍の特務機関に所属する美少年5人組。彼らはジオールに潜入し、ヴァルヴレイヴ確保をもくろみます。結果的にその作戦は失敗。美少年5人組の一人・エルエルフは、ヴァルヴレイヴに乗り込むことで噛みついた相手の体内に人格を移植することができるという能力を手に入れてしまったハルトに体を支配されてしまい、ドルシア軍に戻れなくなってしまう。

 そんな感じで、過去の名作ロボットアニメをオマージュしたシーンが続出! それらのシーンを気まずそうにこっそり盛り込むのではなく、堂々と、かつ超ハイクオリティな作画で描くのが本作のすごいところ。「だって、面白い要素を全部ぶち込んだら面白くなるに決まってんじゃん!」とでもいうような、突き抜けた割り切りが実に心地いい限りです。

  肝心のメカアクションもバッチリです。CGで描かれながらも手描きのようなニュアンスのロボットが、バリバリグリグリとアニメーションする様は圧巻。さらにリアルロボット的なドルシア軍メカと、スーパーロボット的なデザイン&アクションを見せるヴァルヴレイヴの絶妙な対比のおかげで、『レイズナー』や『ガリアン』を思わせる一対多数のバトルが展開。毎回、手に汗握るバトルを繰り広げます。

 あからさまなオマージュネタや、SFマニアの神経を逆なでするSF設定にツッコミを入れるもよし! ガチなロボットアニメとして、真剣に楽しむもよし! 美形男子&女子にブヒるもよし! な『革命機ヴァルヴレイヴ』は、今期の本命ロボットアニメといえるでしょう。

■『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』

 もう一つの注目ロボットアニメが『マジェスティックプリンス』です。キャラクターデザインは『無限のリヴァイアス』『スクライド』『ガンダムSEED』『蒼穹のファフナー』でおなじみの平井久司。個人的に「平井キャラデザのアニメに外れなし!」と思っているのですが(異論は認める!)、今回もその期待を裏切りません。

 宇宙に進出した人類が、謎の勢力・ウルガルの襲撃で絶滅の危機に瀕する中、落ちこぼれチーム「ザンネン5」の少年少女パイロットたちが次々と戦果を上げていく、という本作。ザンネン5の5人は、戦闘に勝つために遺伝子操作された子どもたち、というけっこう悲劇的な出自にもかかわらず、揃いもそろって天然というか緊張感ゼロで微笑ましい限り。そんな彼らが、ゆる~いチームワークを発揮して成果を上げていく姿は実に痛快。

 割とヘビーな世界観の中、マイペースになんとなく状況を打破していく主人公たちの物語は、どことなく90年代ロボットアニメ的で、ライトに楽しむにはちょうどいい感じだといえます。

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