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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 声優・酒井香奈子を宍戸留美が!
宍戸留美×小明×Voice Artist【声優 on FINDER!】vol.22

「下手に歌って、と言われて……」【酒井香奈子】1発OKのレコーディング

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小明 端から見ると楽しそうだけど、遊びに行くと大変そうな家ですね。

酒井 汚かったなぁー!

小明 今はきれいに保たれているんでしょうか?

酒井 引っ越して1カ月半ぐらいなんですけど、きれい欲がギリギリ継続しています。今のところ大丈夫なんですけど、若干、忙しくなっていったりすると……。

小明 服が積まれていったり……。

酒井 服ですよね、スタートは。一番散らかしていた部屋のときは、積み上がった服を猫がベッドにしていました。

小明 私の部屋でも、それは日常茶飯事ですよ! お仕事では、事務所に入ってすぐにアニメ『REC』でヒロインデビューでしたね。これはオーディションだったんですか?

酒井 はい。まだデビューしていない人の中から選ぶという条件だったので、タイミングがよかったな、と。何も仕事していない状態で、事務所から「オーディションがあるからテープを録ります」と言われて、いつの間にか決まっていたような。

小明 たくさん審査員が並ぶ中、「○○事務所から来ました! △△です! 特技は……」みたいなことではなく?

酒井 はい。完全に宝くじみたいなことだと思います。

小明 そこからCDを出されたり……。

酒井 アニメにくっついて主題歌も決まっていたし、キャラソンも決まっていたし、TBSでラジオをやるのも決まっていたし、なんか、「わーすごい!」よりも、「へー」って感じで、今やることをとりあえずやるみたいな感覚で、「シンデレラガールですね」って言われてもピンとこなくて、「こういうこともあるものかー」と受け入れていたんです。たぶん、環境に馴染むのが早いんですよ。「こういうことしてください」って言われたとき、「そういうものなんだ」と思って受け入れちゃう。

小明 なるほど。その2年後には、映画『キサラギ』で壮絶に焼死したマイナーアイドル、如月ミキ役もやられてましたね。あの如月ミキが歌うエンディングテーマはいいですよね! あえて外し気味にレコーディングをするのって大変じゃなかったですか?

酒井 レコーディング……(暗い顔で)。「如月ミキは上手くないっていう設定なんで、とりあえずCD用にちゃんときれいに歌ったものを録ってから、本編用のを録りましょうか」と言われて、歌ったらすぐに、「うん! 本編これで! きれいバージョン、いらないです!」って言われて。私、完全に外した気はないのに。

小明 わー……なんと言うか、失礼いたしました。

酒井 とんでもないです。いい仕事ができました。一番苦労しなかったレコーディングです。他にも偶然やる役がド音痴という設定がちょいちょいあって、「下手に歌ってください」ってオファーもちょいちょいあって、一発OKがちょいちょい出るんですよ。レコーディングでなかなかそういうことないのに。向いているんですよね、才能かな? 自分では音もちゃんと当たっているつもりなんですけどね……。

小明 それも踏まえて『キサラギ』はハマり役ですね! あのオーディションはどうやって通ったんですか?

酒井 それも宝くじです。キャスティングをしている映画会社が、「昔のアイドルのような、ちょっと神聖な感じのあるアイドルが良いんだけど、それって今の声優さんに近いかもしれない」ってことで、声優事務所で顔出しできる子を探していたらしくて、事務所の人に「映画のオーディションあるから」って言われて、行きの車の中で「アニメ映画ですか?」って言ったら「いや、実写」って言われて。「え、なんで? 私、顔出し?」みたいな。顔出しのオーディションなんて行ったことないから緊張する……と思って行ったら、「今、最終選考の2人です」と。

小明 え!! 一次面接と思ったら最終!?

酒井 写真とデータだけで最終まで残っていて、会議室でおじさんとちょっとおしゃべりして、「歌ってみて」って言われたので、その時に自分が歌っていたシングルをひとりで振り付きで歌ったら、監督がニヤニヤしながらすごい近くまで来て、ニカーッて笑って「帰っていいよ!」って。受かってから気づいたんですけど、歌も下手だし、完全D級なのを気づかれた瞬間だったんだと思って……。後になって聞いたら、最終選考に残ってたあとひとりは当時同じような黒髪パッツンだった、今、声優さんとしてもアーティストとしても大活躍の方だったらしくて。もし彼女が同じ状況で歌っていたとしたら……。

小明 上手すぎてマイナーアイドルの役じゃなくなっちゃいますね。

酒井 ね。そりゃ私が受かるわ~と思いました。

小明 あはは! 話は変わりますが、酒井さんは16歳のころから大槻ケンヂさんのファンなんですよね。

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