「ケンシロウがバイトしてる……」テレビ東京ギャグアニメ『DD北斗の拳』酷評のワケ
#アニメ #テレビ辛口研究所
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された往年の大ヒットマンガ『北斗の拳』(原作:武論尊/漫画:原哲夫)が、「ギャグアニメ」になり、4月2日から放送されている。『DD北斗の拳』(テレビ東京系)だ。
「199×年。世界は核の炎に包まれ」ておらず、実は平和な世界で、そこでは北斗神拳はなんの役にも立たず、ケンシロウはアルバイトで食いつなぎながら、トキとラオウとボロアパートで暮らしていく……というもの。
原哲夫がアニメーション・スーパーバイザーを務めていること、“本家”でケンシロウ役を務めた神谷明が声優として参加していることなどから、期待が高まっていたのだが……。
実際に放送が始まってみると、ネット上では酷評が続出。ケンシロウの拳が炸裂するときの「アタタタタ」を歌詞に盛り込みつつ、コンビニでバイトするケンシロウのセリフ「あたたたた~♪ あ~たたた~♪ 温めますか~♪(弁当)」としたオープニングには「面白すぎる」「爆笑もの」という好意的な声もあるものの、全体としては厳しい意見が多数を占めている。
たとえば、「そもそもの北斗の拳がギャグアニメだったんじゃ?」「劇画だからこそギャグになるのに」「元から大真面目なギャグ漫画だったのにズレたことをやる……」という“ギャグアニメ化”の企画意図そのものを疑問視する声や、「原作に近い絵柄でやるべきだった」という指摘など。こうした酷評の理由について、漫画に詳しい編集者は言う。
「昔の人気漫画のパロディとなると、原作ファンの見方が厳しくなるのはよくあること。また、真剣にやっているところが面白かったのに、それをあえて『ギャグ』で……と言われると、見る側は構えるため、ハードルが高くなります。また、せっかく本家と同様に、声優・神谷明が参加してくれているのに、ケンシロウ役じゃないなど、“無駄遣い”感に対する抵抗もあるでしょう」
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