→Pia-no-jaC←ツアーファイナル渋公、そして今年も野音“全曲ジャック”へ──
#小明 #→Pia-no-jaC←
このピアノとカホンは、明らかに進化している。そう確信させられる渋谷公会堂だった。
インストゥルメンタルユニット→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)の「→Pia-no-jaC← 5th Anniversary JACKPOT TOUR 2013」ツアーが6日、東京・渋谷公会堂でファイナルを迎えた。
1月18日の横浜赤レンガ倉庫1号館ホールを皮切りに全国30カ所を巡ったツアーの千秋楽は、当然のようにフルハウス。1曲目の「エリーゼのために」が始まるやいなや観客は総立ちとなり、開始からわずか数分で2,000の客席は手拍子の渦に取り込まれていった。
客席はまさに老若男女。その幅広い客層を楽しませるMCもまた、ピアノジャック・ライブの醍醐味だろう。愛嬌抜群のカホン・HIROとクールなピアノ・HAYATOはまるで演奏するように言葉を交わしあい、そして会話するように音楽を奏でてゆく。ときに激しく悲しいメロディの中にも巻き込むようなグルーブが生まれるのは、2人の信頼関係が揺るぎないものであるからに違いない。
そんな2人の関係性を垣間見ることができるのが、このツアーで恒例となった「大喜利ジャック」のコーナーだ。観客から寄せられたテーマを元に2人が大喜利でフレーズを演奏するこの企画は、もはや円熟の域。ランダムで選ばれた「嵐を呼ぶ男。それは…」「一つの恋愛が終わったばかりなので、私のテンションが上がる励ましの曲」という掴みどころのない2つのテーマは瞬時に咀嚼され、次の瞬間にはそこにメロディが発生している。左手でベースラインを奏でながら展開を相談しようとするHAYATOと、「あなたは!?」「嵐を呼ぶ男だ、グハハハハ!」と勝手にひとり芝居を始めてしまうHIROとの絶妙な掛け合いに、観客はただただ笑顔になるしかない。
序盤を終え、HAYATOを残して着替えに入るHIRO。その間、サウンドプロデューサーの“のぶP”こと樫原伸彦氏のDJとHAYATOのセッションが行われる。
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