鳥取発! 企画力と行動力で運命を切り開く、自発型アイドル「Chelip」
#アイドル
Chelipはメンバー自身に企画力と行動力があるだけでなく、運にも恵まれていた。8月末に急遽用意されたオリジナル曲「Che Che Chelip~魔法のコトバ~」は、関ジャニ∞や遊助の作曲を手掛ける浜田ピエール裕介によるもので、心躍るアッパーなハウス・チューン。要は、とてもしっかりした、いい曲だったのだ。10月にはシングル・リリースの運びとなり、カップリングの「アシンメトリー」もまた優れたディスコ・ナンバーに仕上がった。
しかし、CDを作ってみたものの、販路がないので広く売るすべがわからない。そこでメンバーの身内が、インディーズに強い専門店・ディスクユニオンの委託販売に直接問い合わせ(!)、店舗で販売することに。その流れで、今年の1月に東京でインストアライヴを行った。
楽曲のクオリティは高い。ヴォーカルは、歌を出発点としていないがゆえ、無理にキンキンした声を張らせるのではなく低めのキーで設定されており、それがこの2人ならではの持ち味となっている。また、ボカロのダンスカヴァーで培ったダンスは切れ味が鋭い(本人たちがフリの多くの部分を考案している)。そして、MCがとにかく面白くてかわいらしい! 持ち曲が少ないため、ライヴはあっという間に終わってしまったが、Chelipの特徴や光るものがはっきりとわかる素晴らしいステージだった。
現在は米子市内のタレント育成カフェ「ドリームステージパス」で定期公演を行うほか、県外に出る機会も多くなってきている。東京にはこの春2回来たが、その名は確実に広まりつつある。CDも、近く買い求めやすくなるだろう。もっともっと多くの人に知られてほしいと思う。
●Chelip
<http://ameblo.jp/chelip/>
●なんば・かずみ
音楽ライター。音楽の幅広い知識を生かして、さまざまな音楽専門誌で執筆中。女性アイドルのほか、ジャニーズ、K-POPなどにも造詣が深い。選曲監修で関わったローカルアイドルのコンピレーションアルバムが、4月にT-Palette Recordsからリリース予定。
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