持ち歌はオリジナル・カヴァー合わせて70曲以上 新潟が生んだ地域密着型アイドル「RYUTist」
#アイドル
昨年に引き続き、さまざまなアイドルが台頭していく中で、地方を拠点に活動するローカルアイドルが一般層にも認知されつつある。アイドル取材を数多く行っている音楽ライター・南波一海が、要注目の5組を紹介!
第1回目は、新潟の4人組、RYUTist(りゅーてぃすと)。
RYUTistは、2011年7月、新潟は古町に誕生した。グループ名は新潟を表す「柳都(りゅうと)」から付けられている。地元・古町の「LIVE HOUSE 新潟SHOW!CASE!!」でほぼ毎週ライブを行うほか、ほとんど県外には出ず、地元のイベントに積極的に出演している地域密着型のアイドルである。
このグループは、なんといっても多彩なレパートリーが魅力。その数はオリジナルとカヴァーを合わせて70曲以上に及び、活動期間を考えると異常ともいえる持ち曲の多さである。現時点でオリジナルは35曲あり、感動的な名曲、思わず笑ってしまう珍曲含めていずれも強い個性を持っているのだが、CD化されているのはまだ8曲で、リリース待ち状態の曲がここまでストックされているグループもかなり珍しいのではないかと思う。また、カヴァーの選曲が、立花理佐「キミはどんとくらい」、KREVA「イッサイガッサイ」、板尾創路「砂渡し爺」、ハナレグミ「家族の風景」、BON JOVI「You Give Love A Bad Name」、スペクトラム「サンライズ」……などなど、ジャンルも年代もかなりムチャクチャな並びになっているのも面白く(http://ryutist.jp/?page_id=210)、それらをネタ的な扱いではなく、しかと見せられるものに仕上げている点も彼女たちを特別に足らしめている理由だろう。
RYUTistの振り付けを担当している横山未来先生が考案するダンスは非常に独特で、歌詞の世界をダイレクトに可視化したものが多く、シアトリカルで、見たこともないフリがいくつも登場する。曲の持つポテンシャルを目に見える形で引き出しているのはもちろんのこと、メンバーの健やかでピュアなキャラクター(このあたりはローカルアイドルならではかもしれない)も最大限に生かしており、ほかのグループでは当てはめにくいものになっている。チアをベースにしているのもポイントで、目に楽しいフリがショーとして成立するのも、ビッと伸ばしてキリッと止めるという基本動作ができているからであり、4人には思わず見とれてしまうほどの凛々しい躍動感がみなぎっている。
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