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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 大友克洋最新作『ショート・ピース』製作発表会見レポート 大友アニメの現在地

大友克洋最新作『ショート・ピース』製作発表会見レポート 大友アニメの現在地

DSC_9446.jpg森本晃司氏

【各作品についての談話】

『火要鎮』
「10分ぐらいの短編なので、やるなら時代劇かなと。着物の柄を貼りこむのは難しいことではないんですが、みんなやっていなかったので、ぜひやってみたかった。また火事の表現を古い絵巻もののようなテイストでやってみたかった。着物については手描きのものを貼りこんでいるので、それはそれで大変だった」(大友)

『オープニングアニメーション』
「時代劇やSFがすでにあったので現代劇で日本を表現したいと。3.11以降考えることも多く、扉を開けてその向こうに新しい発展があるものができるようになればいいと思っていました」(森本)

『九十九』
「何かモノにまつわるものをモチーフにしたいという最初の森田さんとの打ち合わせから浮かんだキーワードが『もったいない』だった。使えるものはぞんざいに扱わずに大事にしましょうという考えだと思うんですが、裏を返すと、使えるから使っているという、ある種の合理主義に基づいている。使えるものは使われているからこそ、いつかは使えないものになる。モノとしての役割を終えてしまったものに対する慈しみの心は合理的ではないですが日本的だと思い、そういったことをテーマに作っています」(岸)

「モノとしての存在を出したいと思っていたところ、和紙が眼に入った。そういうものを採り入れつつ、コトッと音が鳴りそうな絵作りにしました」(森田)

『GAMBO』
「白熊と鬼が本気で戦ったらどっちが強いのかな、というのが見たかった。見たいでしょ!? それが動きの中でどうなるか、心配ではあったんですが」(石井)

「石井さんの描かれていた最初の白熊と鬼のキャラクターデザインのインパクトがとにかく強かった。2つの異形が取っ組み合いの戦いをする。外からの異形と内から来る異形の戦いで話をまとめられたらと」(安藤)

「貞本さんは、なかなか描いてくれなくて大変だった(笑)」(石井)

「結果的に、後ろに張り付いて描いていただく感じになったんですが(笑)。貞本さんの事務所でカンヅメになったぶんだけ細かくできた。極力記号的な省略はしないで、ナマからデザインに落としこんでキャラクターを作っていただいた」(安藤)

『武器よさらば』
「責任重大という感じですね。僕ら40代半ば以上は当時、ものすごいショックを受けたと思うんです。特にメカをやっている人は。それを僕がやることになるとは思ってもみなかったんですが、どうやってみなさんに伝えたらよいか。でもスタッフと原作がいいから、いいものになるだろうと思って臨みました」(カトキ)

「僕も高校の時にこの作品に出会ったんですが、とにかく衝撃で。すべてが好きなんですね。ほかの作品でキャラクターデザインのお仕事をする場合は、こういうふうにアレンジしたらもっと膨らむんじゃないかという発想で自分の味が出てくるんですが、今回の場合は原作が偉大すぎるので『こうすれば大友さんぽくなるよ』という描き方のコツをメモとして描いたくらいの意識ですね」(田中)

「短編に関しては、誰かやりたい人がいれば、ぜひやってほしいと思っていた。カトキくんに頼んだのは、正解だったんじゃないかと思っています」(大友)

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