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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 熱狂ファンが多いのに低視聴率?
テレビ辛口研究所

ファンタジー要素がネックに? 『泣くな、はらちゃん』熱狂的ファンが多いのに低視聴率なワケ 

 ただし、「視聴率」と「評判」には、次のような関係性が見られるという。

「話題性から初回のみ高視聴率だったドラマとは反対に、評判の良いドラマは、初回視聴率からの落ち幅が少ないか、あるいは後半になってから盛り返す傾向があると思います」(同)

 確かに、『泣くな、はらちゃん』の場合は、初回視聴率も12.9%と高くないが、中盤に入っても1桁台と、かなり厳しい数字だ。

 また、ドラマウォッチャーの雑誌編集者はこう指摘する。

「長瀬智也は、『ジャニーズっぽくなくて泥臭い、暑苦しい感じが好き』という声が多数ある一方で、イケメン目当てでドラマを見るような層からは『ゴリラみたい』『見た目が……』なんて声も聞こえます」

 ただし、低視聴率の一因として、もっと大きいのではないかと指摘するのが、「ファンタジー要素」だ。

「マンガの世界の人物が出てくるなど、現実にありえないような夢のあるファンタジーな世界観を『幼い』『幼稚』と感じて、入り口で拒絶してしまう人がいるということはあると思います。この作品のようにファンタジー要素の強い作品は、実は『幼い』のではなく、むしろかなり大人向け作品。大人だから笑える、泣けるツボが多いんですが……。質は非常に高く、熱狂的なファンがいるのに視聴率は良くない『すいか』や『セクシーボイスアンドロボ』などの木皿泉脚本の作品とも似た雰囲気を感じますね」(同)

 低視聴率でもDVDなどが売れる「一部の熱狂的ファンを獲得する作品」はけっこうあるし、「一人でじっくり後で見る」という楽しみ方もあるけれど、「家族で一緒に見る」「語り合える」作品としてもアリな気はするのだが……。

最終更新:2013/02/20 12:00
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