いつも心に「ぺっこり45度」、再ブレイク中のずん・飯尾和樹を構成する“謙虚な毒”
#お笑い #インタビュー #ずん
――隊長カッコイイ!!
飯尾 何かあると、すぐメールをくれますし。「あ~飯尾君、よかったね、ハネたらしいね。スタッフから聞いたよ~」とか。「あ~飯尾君、MCのあの方はスカしたらダメだよ。全力でぶつかってって」とか。額の横で中指立てながら話してくれるのもシュールなんですよ(笑)。
――昨年は、やすさんの事故という大きな出来事もありました。あの事故を経て、コンビとしての気持ちに変化はありましたか?
飯尾 そうですね。作戦というか、こういう感じでいったほうがいいのかなっていうのを話すのもやすですし、お前の言う通りにやったらスベったじゃねーかって責めるのもやすですし(笑)。先輩方にも「ああいうことがあったから、気合が入ったんじゃないか?」って言われましたけど、よく考えてみたら、相方があそこまでにならないと気合入んないようじゃダメですよね。最初から、あの気持ちでやってりゃよかったのに(笑)。でも、こういうふうに笑えるようになってよかった、本当に。
――今回のインタビューで、飯尾さんの天性の人たらし力を確信しました(笑)。しかも、そのほんわかムードの中に「毒」もあるから油断できません。
飯尾 それ、以前(さまぁ~ずの)三村(マサカズ)さんに言われたことあります。「お前のギャグには毒入っているよな」と。
――でも、誰も傷つけない毒なんです。
飯尾 もうそれは単なる独り言ですね(笑)。浅井企画という事務所自体に、ギラギラ感というか、他人を蹴落としてでものし上がっていくぜ! というような風潮がなくて。そこには「結局は自分」っていう気持ちがあるからかもしれませんが。
――すべては自分次第であると。
飯尾 そう、“対誰か”じゃなくて。「負けたくない」という気持ちは、起爆剤的なものであればいいんですけど、でも「あいつより上に行きたい」とかは違うような気がしてまして、お笑いの世界では。やすと俺は一番笑ってるって言われますもん、お客さんと一緒に。
――最後に2013年パーフェクト飯尾イヤーに向け、何か野望があれば。
飯尾 そうですね。まぁ、本当に、オヤジが好きなことやってますんで、一つ温かい目でよろしくお願いします(ぺっこり)。あと野望……月二回はキャイ~ンと仕事したいなぁ。キャイ~ンや浅井企画の芸人たちと一緒に仕事したいです。みんなで飯食い行って、ネタ作ったり。
――『内さま』みたいな感じですか?
飯尾 いいですね~。やりたいですね本当に。私たちとしては、勇気のあるディレクター様大募集ということで(笑)。とりあえず3カ月、私たちに賭けてみませんか? 衣装はもちろん自前で大丈夫です!!
(取材・文=西澤千央)
●いいお・かずき
1968年、東京生まれ。91年デビュー。もともとは村山ひとし(現放送作家・演出家)と「La.おかき」というコンビ名で活動していたが、解散後、やすと2000年に「ずん」を結成し現在に至る。ボケ担当。
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