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「カルトなニッポン見聞録」第4回

上祐さんのサインをもらった

■言いたい放題言ってみた

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 ロフトプラスワンでのイベントで、私は

「ひかりの輪は解散すべき」
「あれだけの事件を起したテロ集団の元幹部が残党を率いて、宗教だの思想だのと言っているのって、“どの面さげて”という感覚」

などと、自分の出番のしょっぱなから割と言いたい放題言ってみました。これに対する上祐さんの返答は、要約すると、こういうもの。

「自分は麻原を超える思想を創造したい」
「被害者支援機構との賠償契約がある」

 宗教によって無差別殺人テロを起こした団体の幹部が、いまだに「宗教」だ「思想だ」と言っていることへの違和感には答えていませんし、賠償が目的なら、宗教ではなく賠償のための団体でもいいはずです。

上祐さんは、

「解散したら、個々の信者は賠償しないだろう」
「宗教は賠償のための事業」

といった趣旨の説明をしていました。もっともらしい言い分に聞こえるかもしれませんが、これって言い換えれば、

「賠償する気なんかない信者たちからカネを吸い上げて、彼らが望んでいない賠償にそのカネを使うのが、ひかりの輪という宗教」

ということです。冷静に考えると、けっこうひどいことを言っています。

■“ああ言えば上祐”健在か

 残党が組織を存続させる限り、信者が家族のもとに戻ったり社会復帰したりということは難しく、彼らにとって永久に「オウム事件」は終結しません。しかし上祐さんは、そんな信者たちを団体から“解放”し、社会復帰させる努力をした形跡もなく、このイベントでも、そのような意思を表明することはありませんでした。

上祐さんはイベント中、

「敵を師とする」
「私を批判する藤倉さんのような人も私の師匠だ」

と言っていました。しかし、私と一緒に出演した真宗大谷派僧侶の瓜生崇さん(やや日刊カルト新聞の記者でもあります)は、こうツッコミを入れていました。

「そう言う割には、何かを言うても全部、『それはこうなんです、ああなんです』って返ってくるんですよね。『その通りですね。私が間違ってました』という言葉を上祐さんから聞いたことがない。『みんなが師』と言う割には、本当はそんなことは全然思ってないんじゃないの?と思うんですが」

 イベント後、複数のお客さんから

「“ああ言えば上祐”は健在ですね」

という感想をいただきました。

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