トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > レコチョク新サービス導入の背景

AKB48は新曲を提供するか!? レコチョク新サービス導入の「背景」

recochoku4.jpgレコチョク

 海外では広く普及している音楽の定額聴き放題サービスが、日本でも本格展開される。配信大手のレコチョクは1月23日、iPhone/Android搭載スマートフォン向けの定額サービス「レコチョクBest」を3月上旬より開始することを発表。月額980円で、Jポップを中心とした100万曲以上の楽曲が自由に楽しめるという。


「ガラケー向けの着うたフルで急成長したレコチョクは、スマートフォンの普及とともに売上を大きく落としていたため、いずれは定額サービスを打ち出すと予想していました。しかし、楽曲の権利者が複数にわたるケースの多い日本では、利害調整が難航するとみられており、この時期の発表は意外の感もありますね。今夏にも予定されている、世界ナンバーワンのシェアを持つ定額サービスSpotifyの日本版開始をにらんだ対抗策でしょう」(音楽事務所社員)

 複数のレコード会社関係者の証言によれば、昨年夏からSpotifyの代理人が大手レーベルや音楽事務所を訪れ、同サービスへの楽曲提供の依頼を重ねている。海外版よりも高い楽曲使用料が提示されている模様で、権利者の多くも前向きに交渉のテーブルに着いているという。当初の予定よりも早くサービスが始まる可能性が出てきたため、ソニーグループを中核とするレコチョクが定額サブスクリプションサービスの開始を急いだ面もあるようだ。

「レコチョクのサービスには日本のメジャーレーベルがすべて参加を表明しており、オールジャパン的な意気込みも感じさせます。しかし海外版のSpotifyのように、シングルなどの最新曲が聴き放題の対象となるかどうかは未知数ですね。たとえばキングレコードが、はたしてAKB48の新曲をサービスに乗せるかどうか。シングル曲の即時提供は当面見送られ、アルバム中の数曲が提供されるとの見方が業界内では有力です」(同)

 もっとも、現在の音楽業界ではCDや音楽配信の売上高が年々低下しており、多くのバンドや歌手がコンサートのチケットやグッズの販売収入を収益の柱にしている。そんな中、「もはやシングルやアルバムは、コンサートチケットを売るための宣伝物」(チケット会社幹部)との声も出始めている。CDの売上がさほど見込めない歌手やバンドが「新曲は宣伝」と割り切り、レコチョクに提供するケースも増えそうだ。
(文=志波道夫)

最終更新:2013/01/26 11:00
ページ上部へ戻る

配給映画