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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 『アメトーーク!』加地P登場!
『たくらむ技術』発売記念インタビュー

『ロンハー』『アメトーーク!』の仕掛け人・加地倫三が明かす、“たくらみ”と“アクシデント”の両輪

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加地 山崎と竹山くんの絡みは、実は『アメトーーク!』の「立ちトーーク」という企画から始まったんです。あの2人が同時期に『虎の門』(※かつてテレ朝で放送していた、伝説の深夜バラエティ)に出ていたから、隣にしたら何かしら面白い流れになるんじゃないかって。そうしたらまぁ、山崎が竹山くんのトークをことごとく邪魔する(笑)。で、竹山くんを『ロンドンハーツ』に引っ張ってきたら、さらに有吉も乗っかってきたと。逆にまったく馴染みのない人同士を隣にして、新たな化学反応を期待する場合もあります。

――最近「このたくらみはハマったな」と感じた組み合わせは?

加地 そうですね……たとえば、似てる似てると言われる狩野と出川さんは、あえて隣には置きません。ちょっと離す。隣だとけん制し合っちゃうんですけど、ちょっと遠くにすると爆発する。出川さんが失敗した時に、狩野がクスクス笑ってましてね。ロンブーの淳が「狩野、超笑ってんじゃん!」ってツッコんだら、一段目に座っていた出川さんが三段目の狩野に向かって「オマエ……!」って飛びかかっていったんですよ。

――見ました。しかも、パンチが届かなかった!

加地 はい(笑)。

――加地さんの「たくらみ」とは、芸人さんやタレントさんへの深い思いと表裏一体の関係なのですね。

加地 カッコイイこと言えば、一緒に作っていく“仲間”ですからね。仲間は守りたいです。番組に来てくれるということは、僕らのことを必要としてくれているということだから、それには全力で応えたい。だからそうじゃない人には、そんなに優しくしないですよ(笑)。

――今、加地さんと同じように芸人さんから高い支持を受けているテレビマンとして、テレ東の佐久間宣行さん(『ウレロ』『ゴッドタン』)や伊藤隆行さん(『もやもやさまぁ~ず』)の名前が挙げられると思いますが、お2人の存在を加地さんはどのように感じていますか?

加地 やっぱり気になりますよ。2人とも面識はありますし、ご飯食べたりもします。佐久間くんに関しては「あぁ、いいやつが出てきた!」という感じ。次世代のテレビは、こういう人が担っていくのでしょう。うちの若い子たちに、本当はいろいろな話をしてほしい。伊藤さんには絶対にテレ東の社長になっていただきたい。僕は職人タイプのテレビ制作者ですけど、伊藤さんはプロデューサー気質、経営者気質なんですよ。戦略家なんですね。伊藤さんが社長になったら、テレ東はすごいことになると思います。

――最後にお伺いしたいのですが、ご自身がバラエティの新しい流れを担っている、という自負はありますか?

加地 年齢的にも、僕らが引っ張っていかなきゃいけないとは思っています。この本を出したのも、少しずつでも後ろの世代に何かを残さなきゃという気持ちです。本当はフジテレビに入りたくて、でも入れなくて、だから僕は二番手だという気持ちはずっとありました。フジテレビはバラエティ界の巨人軍。ただ、巨人が突っ走り過ぎてもペナントレースは盛り上がらない。ライバルの阪神が競らないとね。だから僕は、テレ朝は阪神になるべきだと。強い阪神になってフジテレビを脅かす存在になればいいと思って、ずっとやってきたんです。ありがたいことに、今テレ朝は好調な成績を上げさせてもらっていますが、やっぱり王者であるフジテレビが強くなければ、テレビ業界全体は活性化されません。もしこれからテレ朝が業界をけん引する立場になるとするなら、もちろん今までと同じ戦い方ではダメ。この形で1位を取っても、業界の発展にはつながらない。トップを走るなら、もっと別のアプローチを考えないといけないですね。
(取材・文=西澤千央/撮影=岡崎隆生)

最終更新:2014/08/01 14:05
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