大手電機A社、下請けいじめ、代金踏み倒しの実態…元取引先社員が語る
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大手電機A社、下請けいじめ、代金踏み倒しの実態…元取引先社員が語る – Business Journal(1月17日)
かつて堅実経営の優等生と呼ばれ、大手電機メーカーの一角を占めるA社(仮名)。
2000年代半ばに、地方自治体の誘致により建設した新工場は「自社の販売力以上の生産力」を持ったがゆえに、需要と供給のバランスが取れず、経営を逼迫する大きな要因をつくるに至った。以降、電子デバイスや最終製品で高い技術力を持ちながらも、経営は悪化の一途をたどり、2013年度も大幅な赤字決算を見込んでいるほか、海外企業との資本提携にも暗雲が立ち込めるなど、さまざまな問題に見舞われている。
そんな家電メーカー大手・A社について、1990年代後半に、取引先としてA社に出入りしていたというB氏が、A社の
「自社さえよければそれでよしという体質」
「取引先、協力会社への代金不払い・踏み倒し」
について、語ってもらった。
新聞、テレビなど各種報道では伝えられないA社の実態に迫る。
――Bさんが取引先としてA社に出入りしていた頃、実際にどのようなことがあったのでしょうか?
B氏 平たくいえば「下請けいじめ」ですね。代金の踏み倒しなどは常識です。A社の工場に装置などを納品したり、修理したりする会社にいましたが、代金を3度にわたって踏み倒された経験があります。
――取引先などへの代金踏み倒しは、経営の悪化が伝えられてから後のことですか?
B氏 1990年代の後半からありましたよ。A社が、絶好調、堅実経営の優等生と世間ではもてはやされていた時期の話です。
――現在は経営が悪化しているといっても、日本を代表する企業の話ですよね。にわかに信じられませんが。
B氏 下請け会社、協力会社など、A社に出入りしている取引先の間では、よく知られた話です。例えば、「今月とか、今期とかではどうしても支払いができない。だから来期支払うので、代金を繰り延べにしてくれ……」というのであれば、それは取引先として、できる限り対応します。でも、そうではない。最初から踏み倒すというのが、A社のやり方です。
――つまり、取引先に対して高圧的な態度だということでしょうか?
B氏 ええ。A社の社員は、工場勤務の人も含めて、「ウチは天下のA社や」「仕事を与えてやっている」という空気をあからさまに出していますね。「上から目線」の気質が、経営悪化などの凋落につながっているように思えます。
●工場には「“業者”用出入り口」
――そうした気質は、具体的にはどのようなところに表れていましたか?
B氏 まず、工場の入り口が「社員用出入り口」と「業者用出入り口」とに分けられている。確かに、取引先が物品を搬入する際などに混乱を来さないように、出入り口を分ける必要はあるかもしれません。しかし、取引先といえども、一応は「お客様」ではないですか? それを「業者」とあからさまに表記され、出入り口を分けられることについて、引っかかりを感じる取引先は多いです。
――ほかにはありますか?
B氏 先ほどの代金不払いの件でも、当社の立場をよく理解してくれたA社社員がいましたが、最終的には、形式上、「別の商品を納入する」という形を取って、代金を払うよう尽力してくれました。でも、社員のこの対応が社内で問題になったようで、最終的には退職に追い込まれたと聞いています。
――近年のA社の凋落ぶりを、どう見られていますか?
B氏 A社を見ていると、「とにかく勝てばいい。モラルなんてどうでもいい」というかたちでひた走った結果、企業としてそこそこ発展したが、その綻びが出てきているのではないでしょうか。社内では社員、社外では取引先などを大事にしない。だから、今日の経営不振を招いていると思います。
(構成=秋山謙一郎/経済ジャーナリスト)
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