国内初「卵子バンク」事業を民間団体が開始へ…金銭的報酬はなし
サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!
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国内初「卵子バンク」事業を民間団体が開始へ…金銭的報酬はなし – Business Journal(1月15日)
1月15日の日経新聞朝刊から気になるニュースを拾い読み。まじめな1面記事から、会話のネタに使えそうな記事まで、日替わりでピックアップします。
【注目記事】「卵子バンク」事業、民間団体が開始 国内初、提供者募る
注目は、社会面から「『卵子バンク』事業、民間団体が開始」の記事。民間団体「卵子提供登録支援団体」(略称・OD-NET)が、卵巣機能が疾病により低下した患者のために卵子を提供してくれる女性を募集すると発表したとのこと。現在、海外で日本女性などから卵子を提供してもらう団体はあるが、国内でこれらを行う団体は初めて。
提供者への金銭的な報酬はないが、排卵誘発剤による副作用など、何らかの異常が起こった際の医療費は患者側が負担するとのこと。団体は不妊治療専門医や患者関係者で構成され、卵子の採取や体外受精は、民間不妊治療の5施設で行われるのだという。すでに患者20人が登録しており、提供者の募集は15日から始めるという。
近年、不妊に悩む日本人が海外渡航して、こうした方法で妊娠・出産を行うケースが増えている。国内でも可能となれば、希望者はいっそうの増加が見込まれる。一方、子供の法的な地位が定まっていないなど、解決しなければならない問題があることも事実。生まれてきた子供が不利益を被らないために、一刻も早い法整備が望まれる。
【1面】生保会社の現物給付解禁 金融庁
1面トップは「生保会社の現物給付解禁 金融庁」の記事。金融庁が、生命保険会社が保険金の代わりに、介護や葬儀などの現物給付ができるように規制を緩和することを検討しているとのこと。現在は、契約者がいったん保険金を受け取り、サービスを提供する会社を探したうえで内容を決めなければならないが、規制緩和が実施されれば、保険会社がワンストップで提供することができるようになる。ただ、保険会社本体が直接現物給付することは認めず、その子会社や資本関係のない提携先には認めるとのことだ。
例えば、生命保険の場合、被保険者が死亡した場合、現在は遺族が保険金を受け取った上で、そのお金を元に葬儀会社を探し、別に契約を結ばなければならない。しかし現物給付が認められるようになれば、その手間を省いて、保険会社が、子会社や提携企業を通じて、葬儀を直接提供することができるようになるというわけだ。
この規制緩和が実施されれば、保険の種類によって、さまざまな現物給付サービスが生まれると思われる。想定されるのは、介護保険であれば、有料介護付き老人ホームに入居する権利や、デイサービス、訪問介護といった介護サービス。医療保険であれば、人間ドックや、病気による退職後の復職支援サービスなどが挙げられる。現時点でどちらにすべきか分からないという人のために、支払いの資格が発生した時点で現金か現物かを選択できるような仕組みになる。すでに明治安田生命保険が、介護付き有料老人ホームを運営する企業を買収、子会社化するなど、規制緩和に備えた動きも始まっている。
便利そうだし、どうせかかるお金なのは分かるけど、もし自分が死んだとき、保険金か葬儀か選ばせるとしたら、周囲の人々を迷わせそう!?
【科学技術面】ニジマスを代理親にヤマメ 東京海洋大 凍結精巣を移植、ふ化
科学技術面からは、「ニジマスを代理親にヤマメ 東京海洋大」の記事に注目。東京海洋大学の吉崎悟朗教授らが、凍結保存した魚の精巣を別の種類の魚に移植し、精子や卵子を作る技術を開発したとのこと。環境の汚染などにより絶滅が危惧されている魚を保存しておき、環境が回復した後に復活させる手法として活用が期待されているのだという。
実験の手順だが、まずヤマメの精巣を凍結して保存。その後バラバラにして、不妊処理を施したニジマスの稚魚の腹に入れる。すると、ニジマスの精巣や卵巣に、ヤマメの精子や卵子が育つ。これらを人工授精したところ、正常なヤマメが生まれたのだという。
研究チームは山梨県水産技術センターなどと共同で、タレントで魚類学者のさかなクンらによって70年ぶりに生息が確認された、クニマスの生殖細胞の凍結保存に乗り出しているのだという。
目覚ましい発展を遂げる生殖医療技術だが、最初に紹介した「卵子バンク」を例に取れば、制度面や倫理面における議論が後手に回っている印象は否めない。この技術も「まだ魚向けの技術だし」なんて言っている暇はないのかも。
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