なぜ今頃? 富山資産家夫婦放火殺害犯「犯行声明文」をめぐる、県警と文春の不可解な対応
#雑誌 #出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
新聞各紙も報じているが、文春は誌面で全文を掲載している。
中には遺体の位置を記した略図があり、これを富山県警に見せれば、自分が犯人だと分かると書いている。
文春も当時、真贋を確かめるため富山県警に取材を行い、見取り図を見せたところ、県警の反応は「犯人、および警察、消防の一部関係者しか知りえないことが書いてある」というものだった。
だとしたら、文春はその時点でなぜ記事にしなかったのだろう。「鬼畜のような殺人放火犯から来た手紙 独占公開」とでもやりそうなものだが。
その後、犯人からの接触はなかった。県警からはCD-Rの任意提出を継続的に求められたが、拒否してきたという。情報源の秘匿。情報提供者からの信頼を失い、今後の取材活動に支障をきたすからだという理由だ。
だが、県警は事件が解決しないために焦ったのだろう、事件から2年以上がたった昨年8月に、任意ではなく差し押さえに踏み切った。
これほど遅かったのはなぜだろう。このCD-Rを送り付けたのが犯人に間違いないと思ったのなら、文春側となんらかの取引をしてでも手に入れなかったのか。もちろん、編集部側が拒否していたためだろうが、2年以上も時間がたってから差し押さえに踏み切るというのは、やり方はもちろんだが、県警のやる気を疑いたくなる。
しかも、専門家がCD-Rを分析したところ、データ上に「カノタケシ」という名前が残されていたというのである。
いろいろな報道によれば、加野と殺された夫婦とは親しかったそうである。
なのに、文春によれば「そこから県内外の多くの『カノタケシ』をリストアップし、一人ずつ検証する捜査が始まった」というのだから呆れる。
殺された夫婦の交友関係も調べていなかったのか。バカバカしくて涙が出てくる。
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