ツイッターとFBは住所同じ、グーグル苦情対応は米国?IT日本法人の謎
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ツイッターとFBは住所同じ、グーグル苦情対応は米国?IT日本法人の謎 – Business Journal(1月11日)
ネット上で多くの人が利用するサービスは、海外発祥のものが多い。たいていは日本法人というものがあるようだが、その実態がよくわからないケースも少なくない。
本社はどこにあるの?
日本における正式な会社名は何?
どんなことをする会社なの?
という基本中の基本について、整理してみよう。
●Googleの日本法人に社長はいない?
検索大手Googleの本社はアメリカにある。日本法人の名前は「グーグル株式会社」だ。日本法人の本社は、現在、東京の六本木ヒルズにある。非常に自由な雰囲気のオフィスがテレビ番組等で紹介されることも多く、目にしたことがある人も多いだろう。
東日本大震災の時には、安否確認サービスなどを迅速に提供し、日本独自の活動をしている姿も見せた。しかし、ユーザーからの苦情や質問などには、日本法人がスムーズに対応してくれないこともある。例えば、2008年にスタートしたストリートビューによるプライバシー問題では、最終的に日本法人が対応することになったが、その対応を引き出すまでに少々時間がかかった。また検索結果によるプライバシー侵害問題については、ユーザーの訴訟相手となったのは、日本法人ではなくアメリカ本社だった。つまり、日本法人が、日本語で利用できるサービスの全責任を負っているというわけではないようだ。
そしてこの日本法人、現在は社長が存在しないという。2010年4月までは日本法人社長が存在したのだが、アメリカ本社を中心とするグループ一体経営を強化する狙いのもと、社長職自体が廃止されたのだ。
●Yahoo! Japanは世界のYahoo!の中での特殊な存在
もう1つの検索大手であるYahoo! Japanはどうなのか。Yahoo! Japanを運営しているのはヤフー株式会社だ。この会社の筆頭株主は、ソフトバンクグループとなっており、本社は東京ミッドタウンだ。
アメリカのYahoo!との関係はというと、一応つながりはある。アメリカのYahoo!とソフトバンクがつくった合弁会社がヤフー株式会社なのだ。Yahoo!は多くの国々に進出し、設立した現地法人の大半で筆頭株主となっているが、日本法人だけは違う。サービスのURLも、各国のサービスで「.com」を採用し、現地ドメインを使っていないのに対し、日本は「.jp」だ。
日本独自のサービスもある。一番わかりやすいのは「Yahoo! BB」や「Yahoo!ケータイ」といった回線まわりのサービスだ。これはYahoo! Japanという手持ちサービスの知名度を、ソフトバンクグループが独自サービス提供時に活用した結果だろう。
●Amazonの日本法人はシステム運営のみ?
Amazonの日本法人名は、アマゾン ジャパン株式会社という。本社所在地は東京都目黒区のアルコタワーだが、全国各地に物流拠点を持っている。ただ、この住所もAmazon.co.jpの中から探し出すのは難しい。アメリカ本社サイトでは日本法人の旧住所である「渋谷」とだけ表示されていて、細かい住所をサイト上で明かす気はないようだ。ちなみに代表取締役社長はジャスパー・チャン氏だ。
Amazonといえば、日本で法人税を払っていないという話がよく話題になる。これは物を売っているのはあくまでもアメリカ本社であって、日本法人はそれを売るためのシステム運営を請け負っているだけ、ということになっているからだ。つまり、物販の利益はアメリカ本社のものであり、法人税はアメリカで支払うという仕組みだ。
ビジネス規模が大きいため、各国でこの方式は問題視され、日本でも「その言い分は通らない」と国がAmazonをつついている。この先どうなるかは少々気になるところだ。
●TwitterとFacebookの住所が同じ?
最後に、今をときめくSNSサービスとしてTwitterとFacebookの日本法人についても触れておこう。この2社、どちらも表向きのサービスサイトからは日本法人の存在すらよくわからない。しかし、一応日本法人は存在するようだ。
この2社について、弁護士である川井信之氏が登記情報を調べたことが、以前少し話題になった。
なんと、2社の住所と社長の名前が同じだというのだ。実は同じ会社だった……ということはなく、単純に日本法人の登記住所を法律事務所内としているだけのようだ。
本店登記の住所と現実のオフィスは違っていても問題はない。
では、現実の日本法人オフィスはどこにあるのだろうか?
Facebook Japan株式会社は東京オフィスのアカウントが公開している住所によると、赤坂のようだ。Twitter Japan株式会社はというと、はっきり公開された情報はないのだが、周辺情報からするとこちらも赤坂らしい。しかも、どうも太い道を挟んで向かい合っている。
ちなみにTwitter Japan代表は近藤正晃ジェームス氏。Facebook Japan株式会社の代表はカントリー グロース マネージャーという役職名で児玉太郎氏が就いている。どちらも、「社長」という肩書(表記)ではなく、前述の登記簿にも名前が登場しないようだが、とりあえず日本法人における実質的なトップということになるのだろう。
●一番偉いと社長、というわけではないらしい
実は海外企業の日本法人では、社長という役職がないパターンや、社長という役職はあっても代表取締役ではないパターンなどがあり、単純に日本企業における「一番偉い人=代表取締役社長」という感覚とは少し違っているケースが多い。
組織的にも、本国に直接日本法人がぶら下がっているパターンだけでなく、アジア地域等でまとめて統括するエリアマネージャーが存在するパターンもある。ちょっとした広告予算なども、本国の承認を受けないと使えないというケースもあれば、日本法人はほぼ独立企業として自由に振る舞えるところもある。
ユーザーとしては何か訴訟沙汰にでもならない限り、あまり影響してこない部分だが、もし人気のIT企業に就職を……と考えているならば、しっかり下調べしたほうがよさそうだ。
(文=エースラッシュ)
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