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Xマスの過ごし方、独身男女アンケート!ジム、女子会、格安ホムパ…

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!

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Xマス過ごし方、独身男女アンケート!ジム、女子会、格安… – Business Journal(12月19日)

「新宿タカシマヤ」の
プティクリスマスケーキ
(「新宿タカシマヤ Blog」より)

 恋人のいないことに後ろめたさを感じさせるかのような空気にもかかわらず、恋人レスのままクリスマスを迎える男女は少なくない。

 その寂しさを思うと同情を禁じ得ない……。と思いきや、意外にも世の独男独女(独身男女のこと)たちは、満ち足りたイヴを過ごそうとしていたのである。

●20代のクリスマス独男は70%以上

 マーケティング会社・メディアインタラクティブ(現ネオマーケティング)が2011年に20代独身男女を対象に行ったアンケートによると、「クリスマスを一緒に過ごす異性のパートナーがいない」と答えた男性は72.6%、女性は56.7%。男性が草食化しているとしても、恋愛最盛期の男女でこのシングル率の高さ! 30、40、50代の未婚男女のパートナーいない率の低さ、は推して知るべきであろう。

 11月ともなれば、独男独女の一部はこぞって合コンに“参戦”し、ロマンティック・イヴ目指して奮励努力する。

 巷で催されているのは、若者を対象にした合コンやお見合いパーティだけではない。街コン、趣味コンといった企画物のほか、開催頻度は高くないながら「アラフォー合コン」や「アラ還(アラウンド還暦)合コン」「バツイチ合コン」など、年齢や境遇に合わせた出会いの場も提供されているのだ。

 恋人を見つけようと思えば(よほど高い理想を掲げていない限りは)、そこそこのパートナーを見つけられそうなご時世にもかかわらず、「無理して恋人をつくるより1人のほうが気楽じゃん?」と開き直ってイヴを楽しむ独男独女は、意外なほどあちこちに生息しているのである。

●恋人レスでも楽しいイヴ

 シングル・イヴを過ごす予定の独男独女たちに、話を聞いてみた。

<勝也さん(仮名、30代会社員男性)>

「イヴも含めて3連休でしょ? 1日は友達と飲みに行きます。あとはジムに行って思いっきり汗を流します。イヴの夜はジムもサウナもガラガラに空いてるからオススメっすよ。え? 彼女? イヴだからって妥協して探す気ないです。それより、いつか出会う女性のために、引き締まった身体をつくっておきたいじゃないですか!」

 イヴのために彼女を探す気など毛頭ない。

 とはいいつつ、合コンには「人数合わせと言われればついて行く」勝也さん。女性に興味がないわけでは決してなく、「今は心惹かれる女性がいない」から「いつか出会う彼女のために逞しい肉体をつくりたい」のだと言う。

 草食系なのか、それとも実は肉食系なのか、いまひとつわからない。いわゆる『ロールキャベツ系男子(見た目は草食系で中身は肉食系)』の変型タイプといったらいいのだろうか。女性にガツガツせず、クリスマスも正月も関係なく自分磨きをするのは、ある意味充実した生活なのかもしれない。

<玲美さん(仮名、20代会社員女性)>

「イヴは女子会! カレシのいない子たちで集まって、クリスマスの2人用くらいの小さいケーキを持ち寄るんです。盛り上がったらカラオケに流れ込んだり。毎年こんな感じかも。カレシができた子は抜けるけど、翌年、出戻ったりして(笑)。こんなんじゃカレシできないなー、いなくてもいいなー、って。やばいですねー」

 確かに、女の子同士で気兼ねなくワイワイやっているのは気楽だ。少々ロマンスに欠けるとしても、気張って服を買ったり化粧したりする必要もなければ、冷えやすい勝負下着をつけなくてもいいし、ムダ毛のお手入れもしなくていい。

女子会」という言葉が市民権を得てからは、女性限定クーポンを発行するレストランや居酒屋も増え、女性同士でつるむほうが、カップルでいるよりメリットが大きいのでは、と思えてくる今日この頃だ。

 クリスマス女子会だとかバレンタインの友チョコも一般的になってゆき、イベントに男性を必要としない女性が増えているように思えるのだ。

●1人でも食べられるプティ・クリスマスケーキ

 クリスマスケーキといえば直径20~30cmくらいのホールケーキ、あるいは20cm×8cm程度のブッシュドノエルが定番。ホールケーキなら直径10~12cmくらいが2人用だが、今はさらに小さな直径8cm前後の小さなクリスマスケーキも販売されている。一応「2人用」と銘打たれてはいるが、スウィーツ好きなら楽に1人で食べ切ることのできるサイズだ。

 例えば、新宿タカシマヤではこういった小さなケーキを「プティクリスマスケーキ」として1700~2500円で販売しているし、東急ストアでも1500~2000円の「プティケーキ」をクリスマスに向けて販売している。

 これにデパ地下のお惣菜、ハーフサイズのシャンパンでもあれば、1人でも立派にイヴ気分を味わえる。こういった、小さなクリスマスケーキを買い求めて、気楽なシングルクリスマスを楽しむ独男独女も少なくない。

<雅子さん(仮名、40代公務員女性)>

「イヴはミニサイズのクリスマスケーキに、1人でフォーク突っ込んでガン喰い(笑)。百貨店のカタログを見ながらのケーキ選びが、冬の楽しみのひとつです。ケーキの後はもちろんお酒。寂しくないかって? いえ、これがもう、全然、寂しくないんですよ! 私って寂しさに対して鈍感みたい。だからこの年まで1人なのかも」

 若くはない年代になっても、1人でいることに寂しさを感じない。1人でいるのが楽しいから、それ以上に楽しい時間を持てる男性がいない限り、結婚する気もない。

 そんな雅子さんは、続けて次のように語った。

「恋人をつくったり結婚したりできちゃうのは、『1人は寂しい』って感じる能力のある人じゃないのかな? だって『1人は寂しい』って感じないと、『わざわざ結婚なんて』ってノリになっちゃうもの」

 男性の草食化の陰に隠れて見えにくいが、女性の『寂しさ不感症』も確実に進行しているのではないだろうか?

 1人飲みや1人カラオケ、1人焼き肉を楽しむ女性が珍しくなり、それと同時に、クリスマスやお正月を1人で淡々と楽しむ独女も増えているようだ。

 例えば、50年前、100年前だったら、女性の1人暮らしは大変な不自由さや惨めさがあったはずだ。けれども今は、生涯独身の女性も増え、力仕事でも日曜大工でも専門の業者に依頼する経済力があれば、女性の独居はさほど不自由を感じさせるものではなくなった。

 こういった便利さが女性の結婚・恋愛離れを後押ししているように思えてしかたがない。ちなみに女性の未婚率は、近年うなぎ上りに増加。ほぼすべての年代で、過去半世紀で5倍前後に増えているのだ。

●本当は恋人が欲しいけれど…

 最後に、1人ぼっちのイヴを寂しいと思いつつ、どうにもできない独男独女もいることを書き添えておこう。

<愛香さん(仮名、20代フリーター女性)>

「彼氏、欲しいです。合コン行きたいです。でも、派遣先の契約が切れて、時給900円のバイトで食いつないでるんです。流行の服や化粧品を買えないから、合コンなんか気後れして行けない。家賃がきつくて、まともに美容院も行けない。でも同じような経済状態の男子と貧乏合コンなんて絶対イヤ! だからクリスマスはフリーター女子で集まって格安ホムパ(ホームパーティ)です。それ以外に過ごしようがないじゃないですか」

 フリーターの月収は平均して15万円前後と言われている。その中から家賃や光熱費、食費を払うと、いくらも残らない。いくらデフレの時代とはいえ、満足におしゃれも楽しめないだろう。

<章太郎さん(仮名、20代エンジニア男性)>

「合コンとかっていっぱいあるけど、行けないんです。仕事が忙しいんです。サービス残業ばっかりで、ブラックな働かされ方をしていますから。恋人つくれないどころか、恋人がいてもデートする時間なんてないでしょうね。イヴ? 去年と同じです。休日出勤で休日残業ですよ……」

 07年、コンドーム会社のデュレックスが世界26カ国で行った性生活実態調査によると、日本人のセックス回数は年48回と、世界平均の108回を大きく下回る最下位となり、「セックスレス大国」という不名誉な称号を獲得してしまった。

 猪口邦子・元少子化担当相が10年のインタビューで、

「景気が低迷して、仕事に疲れていたり、企業でリストラが始まっているときに、前向きな気持ちで夫婦で向き合うのは難しい。セックスレスには、そういった絶望感が背景にある気がします」

と語ったのは有名な話。

 しかし、夫婦のセックスレス以前に、長引く不景気が独男独女の恋愛やセックスライフに暗い影を落としているのではないだろうか。

 草食男子、晩婚化、女子会、ブラック企業問題……

 1人でイヴを過ごす独男独女の中に、今の日本の世相が凝縮されているように思われるのだ。
(文=玉置美螢/ライター)

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最終更新:2012/12/20 14:00
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