ROM版カタログの割り勘ってどうよ? コミックマーケットの新たな難問
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『黒子のバスケ』の問題もありながら、あと2週間あまりに迫った年末の巨大イベント・コミックマーケット。そのROM版カタログの発売を控えた17日、購入方法をめぐる話題がTwitterを賑わせた。
18日に予定されているROM版カタログ発売を控えて、多くの人がTwitterでつぶやいていたのが、割り勘での購入。コミックマーケットカタログは、冊子版が書店価格2,400円、DVD-ROM版も同じく2,400円となっている。使い勝手は、一長一短がある。冊子版は、分厚く持ち運びには不便だが、参加サークルをじっくり読み込むのには便利。ROM版は、PCにインストールすれば、サークル名やジャンルなどで検索ができるし、サークルのウェブページなどの情報も得ることができる。
最良の方法は、両方を購入することだが、さすがに5,000円近い出費は痛い! なので、割り勘で購入して、全員のPCにインストールしてしまえばよいということを思いつく人が出現するのは、半ば仕方のないことだろう。
ところが、ここにきて急に、この割り勘行為が注目されるようになってきた。というのも、多くの人が「割り勘しませんか?」「割り勘で購入予定」と、ごく自然にTwitterで書き込んでいるからだ。
この行為が、即違法かどうかは裁判所ではないので判断は難しい。ただ、コミックマーケット運営収入のうち、カタログがサークル参加費と並ぶ大きな部分であることは、事実。
コミックマーケットはカタログ購入必須のイベントではないが、それを堂々と「コピーして回そう」とTwitterで書く行為は理解に苦しむ。このROM割り勘問題が広まるにつれて、関係者やベテラン参加者と思われるアカウントからは「(マナー違反を)全世界に向かってつぶやいてるんですよ」といったようなツイートも相次いでいる。コミケは、誰かが勝手に開催してくれるものではない。お客はおらず、全員が参加者だという意識に立てば、「割り勘」なんて堂々と書き込んだりはできないのではなかろうか。
さて、コミックマーケットのカタログが重要なのは、サークルの情報だけではない。冒頭に記されている諸注意事項は、参加者にとって最も重要なもの。実のところ、コミックマーケット準備会側も、相当数の参加者がカタログ未購入なのは承知していて、公式サイトでも諸注意事項は詳細に記されている。確かに義務教育世代も大勢参加するようになり、2,400円のカタログを購入して、じっくり読めというのは、少々酷な部分があるのも否めない。もし、周囲にカタログの「割り勘」をしている友人・知人がいるならば、叩く必要はないので、ギリギリな行為であること、買わないにしても諸注意事項はキッチリ読んでおくことを教え諭してあげよう。それが、将来の優秀な参加者を育てる近道だ。
(文=昼間たかし)
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