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名古屋から八紘一宇を目指したのか……?『大名古屋軍歌』開戦記念日に発売決定

■軍歌・昭和歌謡・寮歌を愛好する女性も急増?

 そんな苦労で出来上がった、このCD。単に幻のレコード会社の曲という以外にも聞きどころは多い。例えば、参加している歌手・黒田進は楠木繁夫のことだし、大久良俊は近江俊郎だ。2人とも、まだブレイク前で楠木は本名、近江はいくつもある芸名の一つで活躍していた頃の吹き込み。いわばスター歌手が、まだ駆け出しだった頃の歌を聴くことができる、またとない機会になっているのだ。

 歴史の証言者として価値のある曲もある。黒田進が作曲もしている『五・一五事件 昭和維新行進曲(海軍の歌)』は、あまりにも首謀者を賛美しすぎだとして内務省が出版法を改定してレコードを検閲するきっかけとなった歴史的な曲だ(なお、ライナーノーツの解説は『沙漠に日が落ちて 二村定一伝』(講談社)の著者・毛利眞人さんが担当しているので詳しいことこの上なし)。

 ものすごくマニアックな、このCD。なぜか制作者も驚くほど予約が殺到中なのだとか。

 従来、軍歌をはじめ、昭和歌謡や寮歌のイベントといえば高齢者ばっかり、男性ばっかりだった。ところが、昨年あたりからこうしたイベントに若者が増え、しかも「会場を間違えたかな……」と思うぐらい女性が多かったりして驚くこともある。

 今まさに、軍歌・昭和歌謡・寮歌は脚光を浴びつつあるジャンル。来年は、さらなるブレイクが期待できる。

最終更新:2012/12/06 19:08
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