批判殺到! 『スパイダーマン』新作がTSUTAYA独占のワケ
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批判殺到! 『スパイダーマン』新作がTSUTAYA独占のワケ – Business Journal(12月2日)
人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!
今週は、林賢一氏が、『アメイジング・スパイダーマン』がTSUTAYAで独占できたワケを追求した!
[回答者]TSUTAYAコンタクトセンター
映画は劇場でしか観ない。
そう決めてから、去年は365本劇場で観た。どれだけ暇なんだ、という突っ込みは勘弁してほしい。暇ではなかったけれど、朝イチの上映にせこせこ通っていた、ということにしておいてほしい。そうでなければ格好がつかないではないか。
今年は11月下旬の時点で163本とペースが落ちているが、まあ、2日に1本のペースになるだろうか。
それに加えて最近は「カット数を数えながら観る」というかせを自分に与えた。ちなみに、イーストウッド主演の最新作『人生の特等席』は1473カットである。なぜこんなことを始めたのかというと……話が長くなりそうなので略、である。興味のある方はメールでも送っていたければ、丁寧に対応したいと思う。
閑話休題。
「映画は劇場でしか観ない派」のわたしとしては、急激にレンタル屋に行く機会が減ってしまった。なにせ、1日に1本劇場で映画を観ている生活だったのだ。見逃した映画などほとんどない。劇場で臨場感を味わったのに、同じ作品を自宅モニターで観る気など一切ない。もし、2回目の鑑賞をしたいと思っても、劇場に行く。今のわたしはそれくらい徹底して劇場主義である。
そんなわたしがCDを借りるため、久しぶりにTSUTAYAを覗いて驚いた。
『アメイジング・スパイダーマン』TSUTAYA独占レンタル、である。
2パターンの切り口で攻めてみたい。
「正義の味方が、なんかせこくないか?」
もしくは……。
「そのレンタルシステム、全然アメイジングじゃねーよ」
気になる。これ以上の言葉はいらないだろう。
そこで【TSUTAYAコンタクトセンター】に直接聞いてみた。
「『アメイジング・スパイダーマン』はなぜTSUTAYA独占のレンタルなんですか?」
担当者 あのー、『アメイジング・スパイダーマン』をお取り扱いしているメーカーさんとTSUTAYAとで、話し合いをさせていただきまして、それで独占のご契約を……はい、ウフフ(笑)。もしご利用ご希望でしたら、ぜひご活用をしていただければと思います。
──これまでもTSUTAYA独占の作品ってあったんですか?
担当者 今までも、TSUTAYAのみでレンタルできる作品もご案内もさせておりました。
──あ、あるんですか?
担当者 はい、TSUTAYAだけで。
──ほかのレンタル店では扱っていない?
担当者 作品によってはTSUTAYAだけでご案内している作品もございます。
──これって、なんで独占ができるんですか?
担当者 まあ、著作権を取得されているメーカーさんとの話し合いで、はい。メーカーさんとのやりとりになりますのでこちら、基本的にお客様に情報を開示しておりません。
──そうですか。新聞や報道で見たんですが、中小のレンタル事業者が怒っている、という話がありますよね?
担当者 あー、私もそのニュースをお聞きしているんですが、今回、『アメイジング・スパイダーマン』を日本でお取り扱いさせて頂いているメーカーさんとのやりとりになっておりますので。
──今後も、TSUTAYA独占の作品は増えていくんですか?
担当者 メーカーさんとのやりとりになりますので、TSUTAYA独占だけのお取り扱いの作品も、弊社ではご案内させて頂いております。
──やはり、独占にするメリットってあるんですよね?
担当者 独占というのは、はい、お客様にTSUTAYAでのサービスをご利用いただけるということで、TSUTAYAの方でご利用いただいて、お客様の方でお楽しみいただけるかと思います。
【メーカーさんとのやりとりは情報開示できない】の一点張りで逃げ切られてしまった。
ナイス・アメイジング! と叫びたくなるような巧みな逃げ口上である。メーカーというブラックボックスを通せば、すべてが闇に葬られる感。ノット・アメイジング!
そんな言い訳、正義の味方なら許すだろうか?
スパイダーマンなら許さないと思う。って余計なお世話である。
(文=酒平民 林賢一)
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