『ベストヒット歌謡祭』をうらやむ、“利権まみれ”の『レコ大』に溺れたTBSの苦悩
#レコード大賞
歌謡祭2012』
読売テレビ開局55年記念番組『ベストヒット歌謡祭2012』が、今月22日に日本テレビ系列で生放送される。
出演アーティストはAKB48やEXILE、きゃりーぱみゅぱみゅ、コブクロ、森高千里ら20組。会場には約6,000人が招待され、司会は宮根誠司、ウエンツ瑛士、西山茉希の3人が4年連続で務める。同時に今年から賞レースを取りやめ、音楽そのものにスポットを当てることが発表された。
業界関係者は「経費削減とともに、旬なアーティストを選びたいということ。賞レースとなると、どうしてもレコード会社やプロダクションの意向が働いてしまいますからね」と話す。
この読売テレビの“転換”をうらめしそうな目で眺めているのが、『輝く!日本レコード大賞』を放送するTBSだ。同局は12月30日に恒例の『レコ大』授賞式を生中継するが、局員いわく、
「10年以上前は『レコ大』も音楽業界に燦然と輝く名誉ある賞でしたが、近年はその威光も薄れてきている。予算も年々削られ、放送を重ねるたびに赤字額が増えている。局内には“不良債権”呼ばわりする者もいますよ」
出演アーティストのギャラや会場使用料だけでなく「大勢いるレコ大審査員にも1人当たり20万円以上が支払われている。受賞アーティストに贈るトロフィーだけでも、毎年200万円以上のコストがかかる」(同)という。
それでもレコ大は“聖域”であり、打ち切り論は皆無。それならば……と、局内からは読売テレビのように「賞レースをやめればいい」という声が上がっているという。とはいえ、なかなか簡単にはいかない。
「レコ大を仕切っている芸能界のドンが、“レコ大利権”を手放すわけがない。毎年、賞レースに絡み、どれだけのお金がレコード会社やアーティストの事務所からドンのところに流れているか。審査員の人数を減らしたり、会場のグレードを下げることはあっても、賞レースがなくなることはありえませんよ」(音楽関係者)
いっそのことリアルタイムで視聴者が選ぶ形にすれば、公平かつ大幅なコスト削減になると思うのだが……。
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