「視聴者はテレビに叱られたい!?」オネエの飽和が生んだ“熟女ブーム”の先にあるもの
#テレビ辛口研究所 #藤田紀子
最近バラエティに引っ張りだことなっている女優・淡路恵子。クールな姿勢でズバズバ言うところが人気だが、この夏にピースの綾部祐二との熱愛報道をされた藤田紀子もテレビでよく見かけるし、相変わらずデヴィ夫人やあき竹城も人気だ。綾部はじめ「熟女好き」を公言する芸人も多く、熟女たちが若い女性にダメ出しするようなつくりの番組もよく見かける。年齢を感じさせない美貌を持つという熟女に対して「美魔女」なんて言葉も生まれ、テレビ界に熟女ブームが本格的にきているよう。あるテレビ雑誌記者は言う。
「バラエティでは淡路さんがきてますし、新しいところでは映画の主演とヌード写真集で話題の草刈民代さん、熟女がますますきてる感じは確実にありますね」
どのようなところがウケているのだろうか。
「ひとつは淡路さんやデヴィ夫人、杉本彩さんみたいに、ズバズバ言う人や、藤田紀子さんのように波乱の人生を送っている人の経験談を交えた話。それが、たとえば鈴木奈々などおバカタレントや、AKB48なんかの若い女性タレントとの対比になって、見ている側に分かりやすさが伝わるところはあると思います。基本的には、誰かがズバッとお説教されている場面は、常にウケるというところがあって、そのお説教役が今は熟女の番になったんでしょうね」(同)
毒舌混じりにハッキリと意見を言うといえば、オネエタレントたちも頭に浮かぶのだが、
「ここ数年のオネエの役割が、熟女に移り変わってきたということですね。なんとなく交代でブームがきているんです」(同)
野村沙知代を筆頭とした熟女ブームが、90年代の終わりごろにあった。
「その前には、おすぎとピーコさんや美川憲一さん、美輪明宏さんなんかが、『オネエ』という言葉はまだテレビにはありませんでしたが、大人気でした。その後の熟女ブームも、かなり熱かったですよね。一方で熟女人気を当て込んだ『マダムんむん』なんていう帯番組までできたほどでした。もっとも早々に打ち切られて、逆に伝説になったりもしましたが……。このブームは、サッチーと浅香光代さんの騒動で、急激にしぼんだ感がありました。代わって、IKKOさんやKABA.ちゃんに假屋崎省吾さん、はるな愛さんといった人気者が続々登場し、ここ数年はずっとオネエ人気が続いていたのですが、マツコ・デラックスさんとミッツ・マングローブさんの登場で、インパクト的に頂点に達した感があります。飽和状態になっていたこともあって、熟女のほうに流れていったのではないでしょうか」(同)
テレビ的には、少しかぶる役割にあるという。
「ご意見番的な役割ですよね。芸能ニュースや旬の話題に対してハッキリ物を言う。見ている側はこういった役割の人、自分たちの気持ちの代弁者であったり、アドバイスをもらえるような気分にさせてくれたりする人は常に求められています。オネエでいうとIKKOさん、はるな愛さんが担っていたビューティ部門も、美魔女やカリスマモデルなんかの熟女がそのまま担えますしね。その時代時代の流れによって、オネエと熟女が交代するようなところはありますね」(同)
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