「自分はハッピーエンドのつもりでいた」脚本家・虚淵玄が語る『魔法少女まどか☆マギカ』の未来
#映画 #アニメ #インタビュー
(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka
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オリジナル・テレビアニメ作品として昨年放送された『魔法少女まどか☆マギカ』(以下、『まどか☆マギカ』)。2012年10月現在、その再編集版という位置付けで、劇場版の前後編である『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]/始まりの物語』、『劇場版 魔法少女 まどか☆マギカ[後編]/永遠の物語』が上映中だ。本作は、テレビシリーズの再編集版であることに加え、全国43スクリーンでの数少ない上映という条件の中、後編が初日2日間の興行収入ランキングで第1位を記録。まさに”社会現象”を巻き起こしている。
それぞれの思いを胸に魔法少女として魔女に立ち向かうことを選んだ少女たちの戦いを描いた同作は、パッと見、可愛らしい「魔法少女もの」だが、フタを開けてみればこれまでの魔法少女ものとは一線を画すショッキングな展開や視覚表現・構成がうけ、放送当初から人気に火がついた。同作のBlu-ray Disc1~3巻の売上げは、日本でのテレビアニメ歴代売上げ3位までを総ナメするという大記録を樹立。また、「第43回星雲賞メディア部門」をはじめとした数多くの賞を受賞するなど、高い評価を受けた。
今回は、そんな話題作の脚本を務める虚淵玄(ニトロプラス)氏に直撃インタビューを敢行! 劇場版に対する所感から、虚淵氏の制作に対する姿勢、さらには先日発表された完全新作の劇場版第3作の話までをうかがった──
──現在公開中の劇場版前後編は、テレビで放送されたものを再構成した作品ということですが、実際に今回の劇場版をご覧になっていかがでしたか?
虚淵 まず、テレビ放送中から話題になっているのは見聞きしていましたが、その時は視聴者の顔は見えませんでした。しかし、今回の映画で、シネコンに行ったら『まどか☆マギカ』の看板がかかっていて、そこに吸い込まれていく沢山の人の顔を見ることができた。大変嬉しいことだと実感すると同時に、改めて『まどか☆マギカ』の人気はスゴいことになっていると驚きました。
作品に関しては、ただの総集編かと思って油断していたんですけど、ほぼ作り直したようなすさまじい仕上がりでしたね。純粋に、テレビですでに観た視聴者にももう一回観てもらえるだけの素晴らしい作品になっていると思います。
──一番印象に残ったシーンはどこですか?
女・巴マミ。(C)Magica Quartet/Aniplex・Mad
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虚淵 強烈だったのは、新しく描き直された背景でした。それに、新たな音響演出や、追加された魔法少女の変身シーンによって、ひときわキャラが強烈になりましたね。二度変身した(魔法少女の1人である巴)マミさんなんか、変身カットは使い回すかと思いきや二回とも作り直されていて……しかも、バックの音楽がボーカル付きという好待遇でしたから(笑)。
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