「AKB岩佐か、臼澤みさきか」芸能界の重鎮たちの思惑渦巻く『レコ大』新人賞の行方
#レコード大賞 #本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」 #本多圭
板野は昨年1月26日に「Dear J」でソロデビュー。発売初週に16万枚以上売り上げるという記録を作った。7月にはセカンドシングルを発売して、実績的には新人賞の最有力候補と言われた。しかし、AKB48のメンバーということで、新人賞には該当しないと運営サイドは判断。ノミネートすらされなかった。
しかし、これには政治的な計らいがあったと見るのが妥当だ。昨年のレコ大のグランプリはAKB48が受賞。板野が新人賞を取れば“W受賞”になってしまう。これでは、ほかの事務所からの反発は必至だ。しかし、板野をノミネートすらしなかったり、ノミネートして受賞させなかったりすれば、「どうして、あれだけ売れた板野が受賞しないのだ?」という、視聴者の反発を食らう。そのため、「板野は新人賞に該当しない。だから、ノミネートはできない」という理屈を後から持ちだしたのではないか。そう疑われて当然なほど、過去にもレコ大は受賞者の該当基準をその都度変更してきた。
90年には、各方面からの要請を汲んで、最優秀新人賞を音楽ジャンルごとに4人も選出したという節操もないことをしたこともある。09年にインディーズ・レーベルからデビューしていたスマイレージについては、「メジャーデビューは10年だった」という理屈で、同年の新人賞を受賞させている。このように、都合に合わせて基準を緩めてきたという流れの中でみれば、「AKB48でデビューしていたから」などという理屈は説得力のないものだ。
生前、長良会長は「岩佐を新人賞に!」と言っていた。レコ大などの“賞レース”を長年経験してきた長良会長が、該当基準すら満たしていない岩佐を「新人賞に!」と言うわけがない。レコ大運営サイドとも確認の上、同会長なりの勝算やロジックはあったはずだ。しかし、長良会長亡き後、運営サイドはひるがえった。臆測ではあるが、A氏が臼澤に新人賞を取らせるために板野の前例を持ち出し、それに運営サイドが押し切られたとしか思えない。このままでは、長良会長も浮かばれない。生前、長良会長と親しかった芸能界の重鎮たちには、前例を覆す行動を起こすことを期待したい。
(文=本多圭)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事